【巨人】坂本勇主将「負けていいとかはない」…オープン戦から勝ち癖つける

スポーツ報知
若手の特守にゲキを飛ばす坂本勇。オープン戦も勝敗にこだわるつもりだ

 プロ野球のオープン戦は24日に沖縄県内での4試合でスタートする。巨人の坂本勇人内野手(29)は23日、初戦となるDeNA戦(那覇)で今季初実戦に臨む。主将4年目を迎えるシーズンのスタートに向けて「オープン戦だから負けていいとかはない」と必勝宣言。ここまでチームは対外試合3連敗中だが、阿部、マギー、ゲレーロも出場予定のオープン戦初戦から勝利を目指して戦う。

 負けていい戦いなどない―。坂本勇の言葉は自然と熱を帯びた。阿部、マギー、新外国人・ゲレーロとともにDeNA戦で今季初実戦に臨む。この時期はシーズンとは違い、勝敗よりも開幕に向けてコンディションを上げていくことが重要だ。ただ、そうしたことを理解した上で、チーム全体に勝利を追求する姿勢を求めた。

 「チームとして戦っている以上、オープン戦だから負けていいとかはない。この時期にできないことは、シーズンに入ってもできないですから」

 昨季チームはオープン戦でチーム打率1割9分6厘で、08年以来9年ぶりの最下位に終わった。自身はWBCに出場していたため最後の1戦のみの出場だったが、球団史上初のチーム打率1割台も経験した。

 さらにシーズン開幕とともに5連勝スタートも、前半戦に球団史上ワースト13連敗を記録。シーズンは4位に沈み、07年に始まったクライマックスシリーズの進出を初めて逃した。1点差試合は13勝27敗と勝負弱さもあった。今季もここまで対外試合は3連敗中。08年にオープン戦最下位ながらリーグ優勝したり、15年は11位でシーズン2位になったことはあったが、開幕前の時期が上位なら、シーズンの順位も上がっていくのが通例。だからこそ、オープン戦から「勝ち癖」をつけて、開幕を迎えたい思いがある。

 勝利への執着を見せることは、自然と各選手の成長も促すことになる。二遊間でコンビを組む予定の2年目・吉川尚はここまで2戦連続で内野ゴロをトンネルしている。沖縄セルラースタジアムは2月上旬に雨が降った影響で内野は硬いが、練習で使用する走路の部分は柔らかくなっており、打球がイレギュラーしやすい一因となっている。ただ、シーズン中は地方球場で試合を行う。併殺が狙えなくても体を張って1つのアウトを奪う執念が欲しい。この時期から高い集中力でプレーを続ければ、シーズンにも必ずつながってくるはず―。主将は声でプレーで手本を示すつもりだ。

 今季、勇人はオフから左足の上げ幅を抑えた新打法の習得に着手し、さらなる進化を目指している。この日の休養日を挟み、キャンプも残り5日間だ。「試合や打席の中では、シーズンと同じような意識で変わらずにやっていきたい」。主将4年目の目標は優勝のみ。オープン戦から目先の1勝にこだわり、頂点を目指していく。(後藤 亮太)

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