【巨人】ゲレーロ、降雨ノーゲームで幻の1号も鯉キラー健在

スポーツ報知
1回2死、豪快な左越えソロを放つゲレーロ。雨天のためノーゲームとなり幻の移籍1号となった(カメラ・関口 俊明)

◆オープン戦 巨人―広島=降雨ノーゲーム=(25日・那覇)

 巨人のアレックス・ゲレーロ外野手(31)=中日=が25日、幻の移籍1号を放った。広島とのオープン戦(那覇)に「3番・左翼」で先発し、初回2死から左中間へ先制ソロ。2回途中で降雨ノーゲームとなったが、早くもセ・リーグ本塁打王(35発)の実力を示した。昨季、リーグ覇者の広島からはカード別最多の8本塁打。この日はオプションの一つとして3番に入ったスラッガーが、打倒・広島のキーマンとなりそうだ。

 逆三角形の上半身も、放たれた弾道も、全てが異次元だった。ゲレーロは大瀬良の140キロカットボールを軽々と左中間最深部へ放り込んだ。「ゾーンに来たら逃さず打つつもりだった」。“移籍1号”は「優」と自己採点した会心の一撃。雨天ノーゲームで幻の一発となったが、由伸監督を「さすが去年のホームラン王」とうならせた。

 チームとしても、昨季との違いを見せた1点だった。この日は本来3番の坂本勇を1番に置き、ゲレーロ、マギー、阿部でクリーンアップを組む打順をテストした。相手先発の大瀬良が2者連続三振と最高の立ち上がりを見せかけたところで、ガツンと一振りで先制。昨季は長打力不足に悩まされただけに、指揮官は「それ(2死から得点)ができるのはホームラン。(この日のオーダーも)ゼロではないかな」と選択肢に加えた。

 新助っ人には“広島キラー”としての期待もかかる。4位に沈んだ昨季、巨人はカープに7勝18敗と惨敗。コイアレルギー克服はチームの課題になっているが、ゲレーロに苦手意識はない。セ覇者との今季初対戦を前に、記憶をひもといていた。「ヤブタ2、クリ2、オオセラ1、イマムラ1……」。アーチを見舞った投手を指折り数え、イメージを膨らませた。昨年の広島戦は打率こそ2割4分1厘だが、本塁打はカード別最多の8発。抜群の記憶力でインプット済みの軌道にバットを合わせ、来日2年目の強みを発揮した。

 4番の最有力候補には変わりないが、「打順へのこだわりは全くない。きっちりコンタクトすることだけ」と頼もしい。豪快な“移籍1号”を放ったG砲は仕上がり度合いを問われ、「去年よりちょっと遅いくらい」。底知れない雰囲気が漂い始めた。(宮脇 央介)

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