【侍ジャパン】田口、収穫の18球 2回無失点「自分たちの世代が引っ張っていかないと…」

スポーツ報知
3回から登板した田口は2イニングを無失点の好投

◆代表強化試合「ENEOS侍ジャパンシリーズ2018」 豪州0―6日本(4日・京セラドーム大阪)

 侍ジャパンが京セラDでオーストラリア代表との強化試合第2戦を行い、6―0で大勝して2連勝した。2020年東京五輪で金メダルを目指す稲葉監督は、昨夏の就任以降初めて年齢制限なく編成したチームで2戦連続の完封勝利。東京五輪では左のエースとして期待される田口は2番手で登板。2回を1安打無失点。侍ジャパンは2年後の大舞台へ、投打に確かな収穫を得た。

 緊張感あふれるマウンドから降りると、田口の頬は自然と緩んだ。初戦から侍投手陣が無失点を続ける中、3回から登板し、2イニングを1安打無失点。「とにかくゼロに抑えようと思っていた。緊張感のあるマウンドで投げさせてもらうことは貴重な経験。ありがたかったです」。ベンチへ戻ると、拍手で迎えられた。

 初戦は先発・千賀の6者連続三振から始まり、計6投手が16奪三振無失点リレー。2戦目の先発・則本も最速153キロの直球を軸に、2回1安打無失点5Kと圧巻の投球だった。そうした状況での登板に「刺激というよりプレッシャーがありました」。それでも、キレのある直球とスライダーを武器に18球で6個のアウト。稲葉監督も「緊張感の中、気持ちもボールもコントロールしていて素晴らしい」とたたえた。

 昨年11月のU―24侍ジャパンでは3戦目の韓国戦に登板し、7回3安打無失点で優勝投手に輝いた。ただ、大会は年齢制限が設けられており、多くが同世代の選手だった。それだけに「上の人たちにもすごい選手はたくさんいるけど、自分たちの世代が引っ張っていかないと」。今回のメンバーではチーム最年少の堀に次いで松井、上林とともに下から2番目の年齢だったが、先輩投手陣に負けない存在感を見せた。

 5回から登板した堀以降もゼロに抑え、侍投手陣はオーストラリア打線を2戦計18イニング無失点。金メダルを目指して戦う東京五輪に向けて、力を発揮した。指揮官も「改めて投手陣のレベルの高さを感じた」と振り返った。

 「五輪に出たい」という思いを内に秘める田口は、当然左の先発候補として期待がかかる。今回の期間で松井からチェンジアップの握りを聞くなど、まだまだ貪欲に成長も求めている。「まずは1シーズン、1シーズンが大事。そういうところで稲葉監督にアピールできたら」。歩みを止めることなく、夢の舞台を目指していく。(後藤 亮太)

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