【巨人】高木京を支配下登録へ!背番号「57」で再出発 

スポーツ報知
9回を締めた高木(中央)は、ナインと笑顔でハイタッチ(カメラ・中島 傑)

 巨人の育成選手・高木京介投手(28)の支配下登録が18日、確実になった。ロッテ戦(ZOZO)で9回から登板。1回1安打無失点と好投し、セーブを挙げた。オープン戦4登板、防御率1・80。野球賭博関与による、1年の失格処分が明けた昨年3月に背番号「028」で復帰して1年、球団は左の中継ぎとして戦力になると判断して昇格を決めた模様だ。背番号は「57」となる見込み。入団時の原点となる番号を背負い、再出発する。

 雑念を捨て、目の前の打者との勝負に集中した。高木は一球一球、気持ちを込めて腕を振った。9回先頭、左の平沢を、今季から導入した新球・カットボールで空振り三振に打ち取った。「支配下登録のことを意識するのではなく、攻めの投球をしようと思って、先頭打者からガンガンいきました」。走者を出しても冷静に1イニングを1安打無失点。安定した投球を続け、今週中にも支配下登録されることが確実になった。

 野球賭博関与に伴う1年間の失格処分を経て、昨年3月に育成選手として巨人に復帰。昨季は2軍戦で17試合に登板し、防御率4・54だった。謹慎中に10キロ体重が減った影響で本来の投球ができない上に「支配下のことを意識しすぎて力んでしまった」と反省が残った。体重が戻った今年、2月のキャンプ途中に2軍から昇格。球威も戻り、オープン戦4登板で防御率1・80と結果を残している。

 1軍のリリーフはマシソン、カミネロ、10年ぶりに復帰した上原、復活を目指す沢村と勝ちパターンに強力な右4枚がそろう。一方、左の中継ぎは山口鉄と池田がコンディション不良のため3軍調整中。森福も状態が万全ではなく、2軍調整中だ。戸根もアピールを続けるが「『使いたい』と思ってもらえるような投球をしていきたい」と意気込む高木には、大きな期待がかかる。

 この日はカットボールを多投した。これまで直球とスローカーブ、チェンジアップを主に投げてきたが、投球の幅を広げるため、今キャンプで猛特訓。「オープン戦から(本格的に)使い始めて、打者の反応を見てもタイミングが合っていないと感じる。どんどん使っていきたい」と手応えをつかんだ。130キロ前後で横に小さく鋭く曲がる軌道で、右打者にも左打者にも使えるメドが立った。

 現状、1軍の公式戦に出場できない育成選手で、背番号は「028」。支配下登録後は「57」となる見込み。プロ1年目の12年、1軍で34試合に登板し、防御率0・57の好成績を残した時に背負った原点と言える番号だ。「今は一球一球に集中できている。これを続けていきたいです」。プロ初登板から1軍で139登板連続黒星なしは今も日本プロ野球記録。貴重な左腕が、感謝の気持ちを胸に再出発する。

 ◆高木 京介(たかぎ・きょうすけ)1989年9月5日、石川・能美市生まれ。28歳。星稜高から国学院大を経て2011年ドラフト4位で巨人入団。15年までの4年間で139登板、6勝0敗1セーブ、防御率3・03。野球賭博関与に伴う1年の失格処分が解け、昨年3月末に巨人と育成契約。183センチ、87キロ。左投左打。

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