【巨人】岡本、開幕一塁だ!特大4号&オープン戦打点王に由伸監督も高評価

スポーツ報知
5回1死一塁、岡本が左越え2ランを放つ(カメラ・中島 傑)

◆オープン戦 ロッテ3―5巨人(18日・ZOZOマリン)

 巨人・岡本がロッテ戦に「7番・一塁」でスタメン出場し、本塁打を含む2安打5打点と大暴れした。5回には左翼席上段へ推定140メートル弾となるオープン戦4号の同点2ランを放つと、1点を追う9回には2死満塁から走者一掃の逆転3点二塁打。オープン戦の打点王に躍り出た若きスラッガーが存在感を示し、2年連続の開幕スタメンへとさらに近づいた。巨人はオープン戦5連勝で10勝一番乗り。単独首位に立った。

 土壇場で勝負強さを見せた。岡本がすくい上げるように捉えた打球は、ダイビングキャッチを試みた中堅・岡田のグラブをかすめ、左中間フェンス手前で弾んだ。1点を追う9回2死満塁。ロッテの守護神候補・内の145キロ直球を打ち砕いた。走者一掃の逆転二塁打だ。「球も速いですし、大きいのではなくしっかりミートさせることを意識しました。まだまだですけど、ちょっとはアピールできたかな」。果敢に三塁を狙ってタッチアウトとなったが、巨人ベンチは大きく沸いた。

 この一打でオープン戦13打点とし、12球団単独トップに躍り出た。シーズン開幕まで2週間を切った中で見せた価値ある一打に、由伸監督も「後がないところで、シーズン中であれば、チームを救うバッティングだった」とたたえた。

 2年連続の開幕スタメンをグッと引き寄せる試合にもなった。2点を追う5回1死一塁では、左腕・土肥の直球を仕留め、左翼席上段へ推定140メートル弾を放った。3戦ぶりのアーチは、自己最多を更新するオープン戦4号の同点2ラン。「軸回転でしっかり振り抜くことができた」。ここまでの4本塁打は、全て左腕からマークしたものだ。

 一塁の定位置を争う阿部はこの日、2打数無安打でオープン戦は21打数1安打の打率4分8厘。開幕に向けて状態を上げている段階とはいえ、オープン戦に限っては岡本の猛アピールが光る。指揮官も「結果はこうやって頑張っている。そこは今のところは評価しているよ」と語る。昨季のオープン戦は好不調の波が大きかったが、これで今季のオープン戦は全13試合に出場し、12試合で安打を記録し、打率2割9分8厘と安定感も十分だ。

 成長するための貪欲な姿勢も、結果につながっている。前日17日の西武戦(メットライフ)の練習開始前、岡本の視線の先では計6度本塁打王に輝いた中村と、昨季23本塁打の山川がフリー打撃を行っていた。リーグが違うため、至近距離で学ぶめったにないチャンス。一塁ベンチから、フルスイングでサク越えを連発する姿を目に焼き付けていた。「すごく興味があったので。勉強にしかならない」。貴重な時間を、この日の大暴れにつなげてみせた。

 チームは5連勝でオープン戦の単独首位に立った。開幕まで残り5試合。背番号25は「一日一日アピールする立場に変わりはない。まずは開幕を1軍で」と慢心はないが、若きスラッガーの飛躍を今季、期待せずにはいられない。(後藤 亮太)

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