【巨人】由伸監督、淡々「あと1本はどこも難しい」

スポーツ報知
2回1死、長野の左翼への飛球で「リクエスト」を要求する高橋監督

◆巨人1―5阪神(30日、東京ドーム)

 わずか1敗でしかない。由伸監督は強がるわけでもなく、淡々と応じた。エースが序盤で打たれ、好機で打てないのは敗戦パターン。「あと1本というのはどこのチームも難しいところ。そこの差が最終的には出る」との分析だ。

 吉川尚、岡本を開幕スタメンに抜てきし、打線は若返った。ともに無安打も「いいスタートを切った方がいいけど、そんなうまくはいかないよ」とかばった。破壊力の増した自慢のクリーンアップが計11打数1安打に封じられてはお手上げ。2回には長野のポール際への大ファウルを巡り、12球団最速となる「リクエスト」を要求して敗れるなど“ツキ”もなかった。

 地に足をつけて戦えた。試合前のミーティング、輪の中心で指揮官は「いよいよ始まる。和真、緊張してるだろ? 大丈夫。みんな緊張しているはずだから。なあ、勇人」と柔らかなタッチで入った。「とにかく最善を尽くす。ムダな1球はないし、ムダな打席もない。すべてに思いを込めて、一つのプレー、一つの勝ちにみんなが執念を持って戦ってもらいたい」と声を張り、一枚岩となってグラウンドに飛び出した。

 日本一になった09、12年は、開幕黒星スタートだった。これも吉兆と信じるしかない。「ここからあと142試合も続くわけだから」とは指揮官。さあ、仕切り直しだ。(水井 基博)

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