【巨人】“キューバの昌”ことガルシアに完敗 やられたらやり返せ!

スポーツ報知
4回1死一塁、見逃し三振に倒れた岡本(捕手・大野奨=カメラ・杉山 彰一)

◆中日4―1巨人(4日・ナゴヤドーム)

 巨人は初対戦の中日先発・ガルシアに苦しめられて連勝が3で止まった。1死まで無安打に抑え込まれていた6回。坂本勇が初安打で出塁すると今季5戦目でチーム初盗塁。マギーの適時打で生還するも、得点はこの回の1点だけ。好調だった打線は2安打と沈黙した。5日、中日は松坂が先発。野手全員でレジェンドに襲いかかる。

 好調だった打線が、沈黙した。初対戦となるガルシアに、手玉に取られた。190センチの長身で、スクリュー系の沈むボールを決め球にしていることから“キューバの山本昌”と言われる左腕。試合後に印象を問われた由伸監督は「思ったより真っすぐが来るようなピッチャーなのかなというのと、適度に荒れてるところくらいじゃないかな」と振り返った。

 5回まで無安打に封じられた。6回1死で坂本勇が中前へ初安打を放ち、2死二塁からマギーの右前適時打で1点を返した。終わってみれば、ヒットはこの2本のみ。指揮官が「5回までヒットが出なかったのでね。ランナーが出たところで1点でも取れていればね」と悔やむように、4回まで5四球の“スキ”を突ければ展開も変わっていたかもしれない。

 大事なことは、次への対策だ。スコアラー陣が集めたデータと実際に対戦した感覚から、次戦への兆しは見えたようだ。前日まで打率5割と好調の岡本は「思ったよりも速かった」と話し、今季初スタメンで1番に入った中井は「全体的に狙い球が絞りづらかった。外の低めの球は沈んだりしていたけど、内のボールは力があった」と分析した。真っすぐにも緩急を付けたりと厄介な印象は残ったが、志田スコアラーは「感覚のズレを埋めていく作業になるでしょう」と持ち帰った。

 前夜の初戦は18安打10得点で大勝した。一転した展開に、指揮官は「いつもいつも、ねえ…。いい形で1点は取れたので、ああいう形を増やせればいいとは思うけど」と課題をしっかりと受け止めていた。新しいチームだから、すぐに結果は求めていない。若手の台頭を目指している中、シーズンに入っても、試合後の振り込みを課しており、岡本や吉川尚らは汗だくでバスに乗り込んでいった。

 長丁場のペナントにおいて、苦手意識を作らないことが大切になる。この日はガルシアに抑え込まれ、8回にはドラフト1位の鈴木博に3者連続三振を食らった。やられたらやり返す―。これを繰り返していければ、V奪回への道は開けてくるはずだ。(水井 基博)

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