【巨人】大竹、新球バックドアで1勝 得意の中日戦24勝目

スポーツ報知
5回1失点で勝利投手となり、声援に応える大竹

◆中日2―3巨人(5日・ナゴヤドーム)

 野球人生をかけた挑戦が白星に結びついた。大竹は今季初登板初先発で5回4安打1失点の好投。「テンポが良くなくて5回で代わってしまったことが反省です。なんとかしのいだピッチングでした」とリリーフ陣に頭を下げたが、ベテランらしく冷静に、試合を作る役割を果たした。

 序盤から、130キロ台中盤の、昨年まで見たことがない軌道の球を操った。シュート気味に小さく沈んでバットの芯を外すツーシームだった。右打者の外角ボールゾーンから中に入る、通称「バックドア」と呼ばれる球。今年から投げ始めた“新球”で打者を惑わせ、右の主軸、福田やビシエドに長打を許さなかった。

 もともと、右打者内角、左打者外角へのシュートが最大の武器。それに加え、チェンジアップとスライダー、カーブで勝負してきた。プロ17年目、34歳で迎えた今年、1軍生き残りへ新たな取り組みに着手。「キャンプからずっと練習してきました」という秘策が「バックドア」だった。

 松坂に投げ勝って白星スタート。沢村、上原、マシソン、カミネロの強力リリーフ陣について「頼ってばかりではいけないので頑張ります」と表情を引き締めた。プロ通算97勝目で中日戦はカード別最多の24勝目。「ニュー大竹」の覚悟が詰まった78球だった。

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