【巨人】亀井、V弾!2試合連発逆転2ラン

スポーツ報知
6回2死一塁、亀井が右越えに逆転の2号2ランを放つ

◆DeNA2―3巨人(17日・新潟)

 すさまじい音を残し、亀井の打球は低い弾道で右翼席へ突っ込んでいった。「打球が低いと思ったんですが、よくフェンスを越えてくれました。カズマが2死からつないでくれたので、二、三塁にできればと思っていましたが、最高の結果になりました」。1点を追う6回2死。岡本の左前安打で飯塚をマウンドから引きずり降ろすと、亀井はエスコバーの高め直球をとらえた。2戦連続の逆転2ランに「(飯塚のタイミングに)ちょっと合ってない感じだったので、逆によかったというか…」とはにかんだ。

 3年前、15年の5月9日。同じ新潟でのDeNA戦で、「3番・左翼」で出場した亀井は、1点を追う9回2死三塁から値千金の同点打を放った。マウンドに立っていたのは、当時は敵だった山口俊だ。完封される寸前のところで試合を振り出しに戻し、最後は延長11回の激闘を制した。「俊から打ったのは覚えていますよ。毎日、いいところで打ちたいと思ってやっています」。今度は味方として、右腕の力投を決勝弾という形で援護した。高橋監督も「代わりっパナのところをやっぱり、経験というか、いろんなね。さすがだという感じだね」と絶賛した。

 今年はキャンプを2軍で過ごし、開幕に合わせてじっくり体を仕上げてきた。しかし、オープン戦終盤になっても昇格の声はかからなかった。「経験があるって言っても、競争は競争。打てなかったら話にならない」。心のどこかで開幕1軍を期待していた部分もあったというが、気合を入れ直した。ファームの試合では「今日は全部代打の気持ちで、1球で仕留める」など、より緊張感と集中力を高めて打席に立った。

 開幕2カード目から1軍に昇格すると、15日の広島戦(東京D)では反対方向へ1号ソロをたたき込んだ。この日のV弾と同様、本人の感触以上に打球は飛んでいるようだ。「芯でしっかりとらえようという気持ちで、それが打球に伝わっているのかな、と」。昨季は「代打の亀様」と言われるほどの勝負強さを見せていたが、この男がスタメンにいることも、相手にとっては脅威だろう。(尾形 圭亮)

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