【巨人】岡本、松井以来の高卒4年目以内4番奪え!

スポーツ報知
チャンスに強い打撃を見せ、リーグトップの打点18を挙げる岡本

 巨人の高橋由伸監督(43)が23日、岡本和真内野手(21)に対して「4番奪取」の指令を下した。ここまでチームトップ4本塁打、リーグトップの18打点と勝負強さを見せる若き大砲について、今季中の4番起用の可能性を問われた指揮官は「結果を残せば? それはそうだよ」と示唆した。21歳が結果を出し続け先発4番となれば、高卒4年目まででは、95年の松井秀喜以来となる。

 期待を込めてあえて高いハードルを課した。長野へ移動する前に東京駅で報道陣の取材に対応した由伸監督は、現在4本塁打、リーグトップ18打点、得点圏打率も4割9厘と絶好調の岡本の今季中の4番起用の可能性を問われるとこう口を開いた。「あるともないとも言わない。結果を残せば? それはそうだよ」。現在5番を務める若き大砲に向けた、「4番奪取」指令だった。

 開幕から20試合。岡本はそれだけの勝負強さを見せてきた。2年連続開幕スタメンをつかんだ今季、開幕2戦目の阪神戦(東京D)で今季初本塁打を含む4安打5打点と大暴れすると、ここまでアーチを描いた4試合でチームは全勝。前カードの阪神戦では2戦連続決勝打をマークするなど、打点を挙げた試合も6勝1敗。打率・297とコンスタントに結果を出し続けている。開幕前から期待していたかを聞かれ、指揮官は「思ってないと言ったらあれだけど、期待はしていた」。このままのペースを続ければ、シーズン20発も視界に捉えるだけに「それくらいいってほしい」と期待を寄せた。

 4番奪取への足がかりに、岡本は伝説の地での戦いに臨む。プロ入り後初の「長野オリンピックスタジアム」での試合を前に、同地で行われた04年の球宴第2戦のことを思い出していた。日本ハムの新庄が3回2死三塁から単独として球宴史上初となるホームスチールを成功させるなど、史上3人目の両リーグMVPを獲得した試合。当時、若き大砲は8歳だったが「(ホームスチールは)覚えています。少年野球のチームではやったんですよ。ベースランニングしている時とかにホームに突っ込んだりして、みんながマネしていました」と鮮明に記憶している。

 あれから14年がたち、今では巨人の中軸に君臨するまでに成長を遂げた。「(ホームスチールを)まさか僕にやれと…」と冗談交じりに話したが、もちろん期待されるのはどでかい一発。「まずはしっかりと自分のスイングをしていきたい」とうなずいた。

 この日チームは長野入り。現在3連勝中と少しずつ状態も上向いてきている。「1試合、1試合、気持ちを引き締めて戦っていくだけです」と背番号25。伝説に残るようなインパクトを長野の地に刻めば、95年松井以来となる高卒4年目以内の4番の座も少しずつ近づいていくはずだ。(後藤 亮太)

 ◆最年少は青田の18歳4か月

 岡本(巨)は高卒4年目の21歳9か月。巨人4番打者の最年少記録(初めて4番に座った年齢)は、1リーグ時代の43年青田昇の18歳4か月だが、2リーグ制(50年)後、高卒4年目までに先発4番を務めたのは
55年、藤尾茂(3年目)20歳11か月
59年、坂崎一彦(4年目)21歳6か月
62年、王貞治(4年目)21歳10か月
65年、相羽欣厚(4年目)21歳10か月
95年、松井秀喜(3年目)21歳2か月
の5人。ドラフト制後(66年以降)、入団した打者は松井だけ。岡本はどうか?

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