【巨人】坂本勇、最年少300二塁打!66年榎本喜八に並んだ29歳4か月

スポーツ報知
5回無死一二塁、坂本勇が3ラン本塁打

◆巨人20―4中日(25日・前橋)

 360度から注がれる大きな拍手に、二塁上の坂本勇は丁寧に頭を下げた。初回先頭。大野雄から左翼線二塁打を放ち、66年の榎本喜八に並ぶ最年少29歳4か月で通算300二塁打を達成した。「トレーナーの方やいろいろケアしてくれている人たちのおかげです」。新たな勲章が加わった。

 5回には待望の一発。4連打で2点を追加し、なおも無死一、二塁、笠原からバックスクリーン左へ1号3ランを放った。08年のレギュラー定着後、15年(自身開幕29戦目)に次いで2番目に遅い、22戦目での初アーチ。「風もあったし自分も早く打ちたいと思っていたので、よかったです」と笑みを浮かべた。

 試合前にはシドニー五輪で銀、アテネでチームを銅メダルに導いたソフトボール元女子日本代表監督の宇津木妙子氏(65)から力をもらった。2月の春季キャンプではノックを打ってもらうなど、事あるごとに激励を受けてきた。ガッチリ握手し「頑張ります」と一言。宇津木氏は「いつも会ったら勝手にパワーをあげているんですよ」。その効果もあり、6回にも適時打を放つなど、3安打4打点。三塁打が出ればサイクル安打だった。

 20得点の猛打に「すごいことですね」と目を丸くした坂本勇。指揮官からは「(1番は)塁に出ることが多いし、チャンスでしっかり打っている。一番多く打席に回るところでいい働きをしてくれている」と評価された。「今は投打ともにいい流れできている」。その中心に背番号6がいる。(後藤 亮太)

 ◆榎本喜八とは 早実出身の一塁手で1955年に毎日(現ロッテ)入団。開幕のデビュー戦に5番に座るなど、1年目から規定打席入りし打率2割9分8厘をマークして新人王。左打者として天才的なスイングで知られ首位打者を2度獲得、通算2314安打し打率2割9分8厘。二塁打はデビューから12年連続20以上で歴代10位の409二塁打。2012年に75歳で死去。16年に野球殿堂入りした。

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