【巨人】坂本、バット止まらん!2戦連続4安打&3戦連続2打点で2冠

スポーツ報知
9回2死、この試合4安打目となる左前安打を放つ坂本勇(カメラ・石田 順平)

◆広島6―4巨人(1日・マツダスタジアム)

 巨人は首位・広島に逆転負け。連勝は8でストップしたが、止まらないのが坂本勇のバットだ。初回先頭で左前安打、2回には左中間に2点二塁打を放ち、29日のヤクルト戦(東京D)の5打席目から7打席連続安打。7、9回にもヒットを放ち、2試合連続の4安打と暴れまくった。3戦連続2打点で打点を22とし、ヤクルト・バレンティンと並んでリーグトップに浮上。打率と合わせて2冠だ。猛打賞は通算127度目で、球団では篠塚和典を超え、単独6位に躍り出た。

 最後まで諦めない気持ちが、打球に乗り移った。3点を追う9回2死。坂本勇が一岡から左前打を放ち、この日4安打目をマークした。直後に代打・阿部の適時打で4点目のホームを踏んだが、反撃はここまで。連勝は8で止まり「負けは負けなので切り替えてやっていきたい」と話したが、2戦連続4安打で打率を3割8分9厘にまで上げた。

 初回からエンジン全開だった。先頭で左前打を放つと、直後に吉川尚、ゲレーロに連打が生まれ、わずか9球で先制のホームを踏んだ。さらに1点リードの2回2死一、三塁では、中村祐から左中間を破る2点二塁打。「しっかり捉えることができました。(山口)俊さんがよく走ってくれたと思います」。一塁走者の山口俊の激走もあり、これで3戦連続マルチ打点。打点を22とし、バレンティンと並んでリーグトップに躍り出た。打率と合わせて堂々の2冠だ。42安打は12球団で独走状態にある。

 3打席目は一邪飛に倒れ、4月29日のヤクルト戦(東京D)の5打席目から続いていた連続打席安打は「7」で止まったが、7回1死ではアドゥワの真ん中直球をはじき返し、プロ通算1600安打目となる中前打。これで2戦連続、通算127度目の猛打賞で球団では篠塚和典を超え、単独6位に浮上した。試合後、主将は「調子はいいんじゃないですか」と手応えを口にした。

 高卒2年目からレギュラーで試合に出続けてきた勇人は、練習から常に意識していることがある。「1球目からしっかり芯で打つことはずっと意識している。野球の練習は毎日、同じ作業の繰り返し。何となくやってしまうけど、意識していればそれはなくなりますから」。試合前の打撃練習では、真横や正面からのティー打撃など数種類のメニューをバットの軌道を確かめながら繰り返す。

 「まあ、練習では何となく打っても芯で打ってますけどね」と、冗談交じりで話すこともあったが、高い意識で練習に取り組んできたことで、卓越した打撃技術に磨きをかけてきた。

 チームは相手を上回る12安打を放ったが、3回以降は攻めきれず。5回はマギーが、6回は小林がそれぞれ併殺に倒れ、チャンスを広げられなかった。広島との首位攻防3連戦の初戦を落とし、ゲーム差は3に広がった。主将は「(カード)頭を取られてしまったので、明日がすごく大事な試合になる。連敗はしないように」と気持ちを切り替え、次戦を見据えた。(後藤 亮太)

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