【巨人】日替わりヒーローで4月の8連勝再現だ

由伸巨人が、日替わりヒーローで大型連勝の再現を狙う。8日からの阪神3連戦(東京D)をスタートとして中日戦(東京D)、ヤクルト戦(鹿児島)と続くが、これは4月末に怒とうの8連勝をマークした時と同じカードの並び。小林の先制V打から始まり、岡本や阿部らも負けじと活躍して連勝を伸ばしていったように、現在打率リーグトップにつける坂本勇の脇を固めるべく、波状攻撃で再び連勝街道に乗る。
白星ラッシュの再現を期待せずにはいられない。8日から阪神戦、11日から中日戦、15日からヤクルト戦と続く。この並びは、6年ぶりとなる8連勝をマークした4月末と同じだ。「まずはチームが勝たないといけないので、僕の場合はほとんど守備のことで頭がいっぱいです。打撃は…」。小林はそう謙遜するが、一時は打率トップに立つなど今季は打撃好調。4月20日の阪神戦(甲子園)で先制V打を放ち、ここから怒とうの大型連勝が始まった。
再び勝ち続けるためには、あの時と同じように日替わりヒーローの出現が必要になる。村田ヘッドコーチは「核となる選手がどっしりしていることが大前提」としつつ、「主役がいつも打てるわけじゃないし、そういう時に他がカバーして勝ちきれるのが熟成したチーム。(8連勝中は)そういう試合が多かった」と求める。打率リーグトップの坂本勇という絶対的な「主役」はいる。あとは周囲の奮起次第ということだ。
腕まくりしているのが、準主役の筆頭ともいえる岡本。8連勝中は2度のV打と存在感を示した。「前後の打者がたくさん打ってくれるので、乗せられてというか、『僕が打たなくても』という気楽な感じでやらせてもらっています」と、リーグダントツのチーム打率2割8分4厘の強力打線に感謝するが、「やるべきことをしっかりやって貢献したい」と意気込む。現在8戦連続ノーアーチだが、本塁打をたたき込んだ試合は5戦全勝だ。
チームの土台を支える大ベテランも、スポットライトを浴びる準備はできている。開幕から代打の切り札として待機してきた阿部。4月29日のヤクルト戦(東京D)で放った今季初安打は、チームを7連勝へと導く貴重な同点打だった。「出番が来た時に、勝ちにつながる一本を打てれば」。6日のDeNA戦(横浜)で4番で今季初スタメンに名を連ねると1号ソロで応えた。ゴールデンウィークの9連戦(雨天中止1試合)は4勝3敗1分けで勝ち越したが、首位・広島を追い上げるのはここから。連勝ストーリーの続編に、ヒーローは何人登場してくれるか。(尾形 圭亮)
◆巨人の今季8連勝
▽4月20日・阪神〇8―2 小林の先制打で主導権を握り、中盤には吉川尚、ゲレーロの連続適時打
▽同21日・阪神〇3―0 岡本、亀井の連打で均衡を破り、守備で吉川尚の美技
▽同22日・阪神〇10―1 4回に打者一巡の猛攻で逆転すると、5回に岡本がバックスクリーン弾
▽同24日・中日〇3―1 小林、立岡、山口俊の下位3連打でひっくり返す
▽同25日・中日〇20―4 坂本勇に1号3ラン。5、6回に打者一巡で攻め立て、63年ぶり20得点
▽同28日・ヤクルト〇3―0 初回にゲレーロ、マギーの助っ人コンビで先制
▽同29日・ヤクルト〇11―8 一時4点を追いかける展開も、7回に代打・阿部、亀井の適時打などで6点を奪って逆転に成功
▽同30日・ヤクルト〇11―1 小林が先制打。坂本勇4安打、ゲレーロ3安打