【巨人】長野、失投逃さず菅野援護する橙魂V二塁打

スポーツ報知
ヒーローインタビュー後、長野(左)と菅野(カメラ・中島 傑)

◆巨人6―0中日(11日・東京ドーム)

 高めに浮いた失投を逃さなかった。乾いた打球音を残した打球は、左翼フェンス手前で弾んだ。大歓声を全身に浴びた長野は、二塁ベース上で少しだけ笑みを浮かべた。両チーム無得点の2回1死二、三塁。小笠原のチェンジアップを仕留めた。決勝2点二塁打となり「犠飛でも点が入る場面だったので、外野までと思って打席に入った。飛んだところがよかったです」とうなずいた。

14戦連続安打! どうしても先に点が欲しかった。前回、菅野が先発した4日のDeNA戦(横浜)ではエースが8回無失点と好投したが、打線が無得点で援護できなかった。それだけに「智之が投げている試合で前回は点を取れてなかったので、今日は何としてもと思っていた。先に取れてよかったです」。チームとしても試合の序盤、中盤、終盤と効果的に援護点をプレゼント。右腕の圧倒的な投球を後押しした。

 期する思いを胸に秘め、長野は戦っている。打率2割台前半に沈んでいた4月中のあるビジターゲームでのこと。凡退してロッカーへ下がると、自分への怒りのあまり、ロッカールームの一部をバットでたたき壊してしまった。後に冷静になって自費で修理代を弁償したが、そのくらいシーズン開幕直後は自分へのふがいなさを感じていた。

 それでも、由伸監督にスタメンで起用され続けるとともに調子も上向き、これで14試合連続安打を記録している。「明日も頑張ります」。打線好調のチームの中でも、背番号7の存在感は日に日に増している。(後藤 亮太)

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