【巨人】山口俊、「自分の甘さです」135球熱投も青木に痛恨被弾

スポーツ報知
8回無死、青木(左)に勝ち越しの右越え1号ソロ本塁打を浴び、天を仰ぐ山口俊

◆ヤクルト2―1巨人(15日・鹿児島)

 一球を悔やんだ。山口俊は打球の行方をぼうぜんと見つめた。同点の8回。先頭の青木への内角を狙って投じた直球が、外角高めへ抜けた。右翼スタンド上段へ放り込まれる決勝弾で、勝ち越しを許した。地方の鬼は唇をかみ、天を仰いだ。

 原点に返り、挑んだマウンドだった。2回2死一、三塁で先制点を献上。直後に斎藤投手総合コーチから「四球は何個出してもいいから一人ひとり切り替えていけ!」と背中を押された。直球の威力も取り戻し、3回から無失点。蒸し暑い鹿児島の地で粘投した。「回を重ねるごとにバランスが良くなっていく感じがあった。勝ちたかったけど終盤に点を取られるのは自分の甘さです」と頭を下げた。

 1日の広島戦(マツダ)から2戦続けて制球が乱れ2連敗。「基本に戻ってゾーンに強いボールを投げる」と自分の投球スタイルを再確認。アーリーワークと全体練習で2回キャッチボールを行い、力強い球を投げる感覚を呼び戻した。投球内容に由伸監督は「本当によく粘って投げてくれた。何とか点を取ってあげなくちゃいけなかった」と135球の熱投をねぎらった。

 指揮官が指摘したとおり、援護したい打線は、相手先発・ハフの前に奪った得点は岡本のソロ弾のみ。両サイドに制球良く決められ、来日初勝利を献上した。

 同じ相手に、2度やられてはいけない。シーズンでは初対戦だが、3月21日に行われた試合形式の合同練習で対戦済み。その時もゲレーロの本塁打1本のみに封じられただけに、由伸監督は「一度は見ている投手なのでもう少し攻略しないといけない」と奮起を求めた。苦手投手を作らないために、次回対戦は雪辱を果たす。(玉寄 穂波)

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