【巨人】吉川光、中学以来15年ぶりゲンの良い鹿児島のマウンドで躍動…中学九州大会でV投手
スポーツ報知

◆ヤクルト4―12巨人(16日・鹿児島)
自分を信じて思い切り腕を振った。吉川光が「壁」を乗り越えた。8―1の6回2死満塁。雄平を外角直球で押し込んで左飛。今季7登板目で初めて6回を投げきった。ベンチに戻り斎藤投手総合コーチから「よく頑張りました」と声をかけられ、ホッとした表情。6回1失点で3勝目を挙げ「小林誠司がうまくリードしてくれました」と広陵高の後輩捕手に感謝した
前回9日の阪神戦(東京D)は6回に連続四球で無死一、二塁のピンチを招いて降板。沢村の好救援で2勝目がついたが「6、7回も『行ってこい』と信頼してもらえるようにしないといけない」と反省していた。この日は初回から飛ばし、3回まで山田哲のソロのみ。5回をこの試合初めて「3者凡退」に抑えて6回も続投し、今季最多104球の力投で役割を果たした。
福岡出身。鹿児島県立鴨池球場は思い出が詰まった場所だった。「この球場でマウンドに立つのは15年ぶりくらいですかね。中学校の時、九州大会の決勝で立って勝ちました」。広島・広陵高に進学するまで過ごした九州の空気に触れ、プロ野球選手を目指していた少年時代を思い出した。
長いイニングを投げるため、体調管理を考えて工夫する。「足をつりにくいようにバナナだったり、サプリメントなどでカリウム、マグネシウム、カルシウムを登板前日から体内に入れる。海草類、ひじき、レバーとかで鉄分も摂取して血の巡りを良くすることを考えています」。開幕から先発ローテを守って3勝2敗、防御率3・06。6回の壁を越え、さらにハイレベルな投球に期待がかかる。