【巨人】坂本勇、今季初の2戦連発!左手一本技あり5号3ラン

スポーツ報知
3回、本塁打の打球を見ながら一塁へ向かう坂本勇。逆転の一発に高橋監督(左)もガッツポーズ(カメラ・橋口 真)

◆巨人6―3DeNA(18日・東京ドーム)

 右膝が地面につきそうなほど体勢は泳がされたが、最後は左手1本でバットを振り抜いた。坂本勇が捉えた打球は高々と舞い上がり、左翼席上段へ消えていった。衝撃の一発に場内にはどよめきと歓声が交錯した。2点を追う3回1死一、三塁。1ボールから石田の低めのフォークを仕留め、逆転の5号3ランを放った。

 「久々に崩されながらもボールの軌道に合わせて運べた。内容的にもいい本塁打だった。手首が返らなかった分、打球が上がった」。今季初の2戦連発で一時は試合をひっくり返した。

 エースの姿に奮い立った。両チーム無得点の3回、筒香に2ランを浴び、自身の連続無失点記録を29回で止められていたが、直後の打席では1死二塁から中前打を放ち、好機で回してくれた。「智之がつないでくれたので。2アウト二塁と1アウト一、三塁ではバッター的にも全然変わってくる」。エースに報いる一打にもなった。

 これで今季はリーグ2位の打率3割5分9厘、5本塁打、日本人ではリーグトップの30打点と絶好調だ。進化を支えているのは、高校時代から不変の哲学だ。

 「時間は誰にでも平等に与えられているので、人よりもよく考えて生活をしないと成長できない。1日1日を無駄しないことは意識してきた」

 入団2年目からレギュラーに定着し、球界を代表する選手に成長したが、今でも試合前には早出でストレッチなどを行い、試合に向けた入念な準備は欠かさない。さらに休養日にもトレーニングや体のメンテナンスのためにマッサージを受けるなど、試合に向けて最善の準備を続ける姿勢が、結果にもつながっている。

 守備でも初回2死満塁から宮本の打球を飛び込みながら好捕。試合前に3、4月度の「日本生命月間MVP賞」の表彰式が行われ、多くの祝福を受けた中で迎えた一戦で主役級の活躍を見せた。開幕から「体調もすごくいい状態でやれている」と話す背番号6。風格漂うキャプテンの存在が、チームの好調を支えている。(後藤 亮太)

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