【巨人】山口俊、1か月ぶり白星へ「過去に戻るのをやめました」

スポーツ報知
太陽に光の輪ができるハロ現象が見られたジャイアンツ球場で調整をした山口俊(カメラ・中島 傑)

 巨人の山口俊投手(30)が21日、先発する22日の広島戦(宇都宮)で新たな自分を見せる決意を示した。直近の3登板連続黒星を、考えすぎていたと分析。1か月ぶりの4勝目へ「過去に戻るのをやめました」と前だけを見て臨む覚悟を語った。「自分の中ではスポーツの夏、食欲の夏です」と気温の上昇とともに状態が上がる手応えを強調。ニュー・山口俊が首位・カープ追撃の勢いを加速させる。

 真っ赤に染まったスタンドの大歓声は鮮明に覚えている。山口俊はカープとの再戦へ闘志を燃やした。1日に敵地・マツダで5回途中9安打8四死球6失点。この試合から自身3登板黒星が続いているだけに「前回やられている。無駄な四球を出さず最少失点に抑えたい」とテーマを掲げた。リベンジへの思いを胸に秘めつつ、今回は新たな気持ちで臨むと決めた。

 「『どうしよう』と考えるのをやめました。その日その日の体調によっても違いますし、『あの時に戻そう』と考えたり、過去に戻るのをやめました。自分を信じて投げるだけです」

 今季は開幕3連勝の好スタートも、4月24日の中日戦(長野)以来、1か月白星なし。この間、好調時の感覚を取り戻そうと試行錯誤したが、もう後ろを振り返らず、前だけを見て進むと決意した。前回15日のヤクルト戦(鹿児島)は敗れるも、2失点完投。「困った時こそ真っすぐで押す。ヤクルト戦はそれができた。それができれば大量失点にはならない」と手応えを感じている。

 現在、菅野と並びリーグトップタイの3完投。もともとスタミナには定評があるが、気温上昇、暑くなるにつれて状態がどんどん上がっていくタイプと自負する。DeNA時代の14年には6、9月に2度月間MVPを受賞した実績もある。

 「夏場の方がご飯を食べられるんですよね。とにかく米を食べること。夏バテというのは感じたことがないです。僕の中ではスポーツの夏、食欲の夏。秋じゃないです。これを口で言うだけでなく、結果で出していかないといけない」

 宇都宮での登板は、守護神だったDeNA時代の12年5月8日巨人戦以来、6年ぶり。「(当時は)勝利投手になったらギョーザ1年分もらえたような気がします。僕は酢じょうゆで食べます」と食欲をそそる良いイメージが残っている。

 この日のG球場は真夏のような暑さで、たっぷり汗をかいた。自身の「旬の季節」到来を実感し、強めのキャッチボールなどで万全の準備を整えた。(片岡 優帆)

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