【巨人】田口、5回4失点「変化球が甘かった」完全復活とはいかず

スポーツ報知
3回2死一、二塁、大山(右)に中前適時打を浴びた田口

◆阪神5×―4巨人(26日・甲子園)

 巨人は今季初のサヨナラ負けで3連敗。貯金がなくなり4位に転落した。先発の田口が5回10安打4失点。最後は沢村が踏ん張りきれなかった。ゲレーロを中軸から7番に下げ、5番の亀井が適時打、6番・長野が2ランを放ったが、接戦を落とした。

 お祭り状態の甲子園。その傍ら、田口は悔しさを押し殺していた。9回2死で沢村が打たれ、今季初のサヨナラ負け。左腕は厳しい表情で盛り上がる阪神サイドをベンチから見つめ、静かにグラウンドを去った。

 もうひと踏ん張りが欲しかった。2勝3敗、防御率は5点台と苦しむなか今季9試合目の登板。3登板連続で6イニング以上自責点3以下のクオリティースタートをクリアし、徐々に調子を上げていたところだったが、阪神打線に甘さを突かれた。

 2点リードの2回1死。6番・大山から3連打を浴び、あっという間に同点に追い付かれた。「打たれたのは全部スライダー。変化球が甘かった」と3、4回にも追加点を許し、5回98球、毎回の10安打を浴び4失点(自責2)とピリッとしない内容だった。

 暑さ対策、下半身強化も兼ねて、調整期間は階段ダッシュや坂道ダッシュを毎週重ねた。「チームの勝ちにつながる投球をしたい。結果を出したい」と臨んだ試合だったが、完全復活とはいかなかった。

 打線ももう一押し足りなかった。指揮官はこの試合、14試合打点のないゲレーロを7番と今季初めてクリーンアップから外した。「ゲレーロ1人がどうこうじゃなく、どうしたら点が入るかという流れを考えて」組み替えた打線は1回に幸先良く先制。ただ2回の大城の一発の後の1死二、三塁、3回1死二塁の好機で小野を仕留めていたら…。同点の9回無死一塁できっちり送れていれば…。「たられば」になるが、勝敗を分けた遠因にもなった。

 今季2度目の3連敗で、今月8日以来となる貯金0。チームは4位に転落した。27日は交流戦前最後の一戦となるが、仮に4連敗となって交流戦に突入したら、昨季喫した球団ワーストの13連敗と同じ道をたどることになる。悪夢を脳裏によみがえらせないためにも、必死で踏みとどまりたい。(玉寄 穂波)

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