【巨人】大城、2二塁打3打点で初東京Dお立ち台も守備反省「どうにかして取り返そうと…」

◆日本生命セ・パ交流戦 巨人9―8日本ハム(30日・東京ドーム)
相手に傾きかけた流れを引き戻したのは、ルーキーだった。2点差に迫られ迎えた5回。2死一塁から玉井の外角シュートを振り抜き、左中間へ適時二塁打。守備では4回に暴投を許すなど自らのミスで相手に追い上げムードを作られただけに、「守備でふがいなかったので、どうにかして取り返そうと思っていた」。自分の武器でもある強打を生かし、2安打3打点。初めての東京Dでのお立ち台で大歓声を浴びた。
ビッグイニングの流れに乗った。2回。快音を響かせた球が右中間を真っ二つに割ると、超満員のスタンドは大きく沸いた。3連打で1点を先制し、なおも無死二、三塁。1ボールから上沢の外角高めフォークを捉える2点二塁打。「長野さんが打っていたので、自分も続いて打つことができた」と納得の表情を浮かべた。
26日の阪神戦(甲子園)からコンディション不良のため正捕手の小林がスタメンから外れ、大城がここ4試合連続でスタメンマスクをかぶっている。どうすればチームに貢献できるか―。考えた末に、シンプルな思考で毎試合臨んでいる。
「毎日試合があるのでダメなことがあっても次の日に引きずらない。試合でも守備は守備。打撃は打撃と切り替えてやっている。そこは毎日意識している」
言葉通り、4回に暴投を許したが、2点差に迫られた5回2死二塁では2番手・谷岡に「しっかり止めるから、全力で腕を振ってこい」とゲキを飛ばし、最後は鶴岡へのワンバウンドのフォークを体でブロック。空振り三振に封じるなど、守備面でも少しずつ経験値を上げている。
チームの連敗は5でストップし、31日にはドラフト同期入団の鍬原がプロ初登板初先発する。「少しは楽に投げることができると思います」と大城。昨季交流戦で球団ワースト13連敗を経験した時にはいなかった頼もしいルーキーが、今年は交流戦からチームを再浮上へと導く。(後藤 亮太)