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由伸巨人の秘密兵器 背番号「012」の剛腕・成瀬に大化けの予感 異例の育成契約8年目

2018年1月25日17時0分  スポーツ報知
  • シャドーピッチングをする成瀬

 6年ぶりの日本一を目指す由伸巨人に「大化け」が期待される若手がいる。成瀬功亮(こうすけ)投手(25)。身長182センチ、体重90キロというガッチリとした体格の右投手だ。背番号「012」の育成選手ながら、今年2月のキャンプで1軍スタートが決まった。

 北海道・旭川出身。旭川実で3年夏の2010年に背番号10で甲子園に出場し、同年育成ドラフト6位で巨人に入団した。伸びのある速球で将来性が高く評価されたが、入団後は故障に苦しんだ。

 13年に右肩関節唇のクリーニング手術、16年は右手指の血行障害を改善するための手術を受けた。苦難を乗り越え、昨年は2軍公式戦でリリーフとして16試合に登板して防御率3・18。11月からは台湾のウィンターリーグに参加し、9試合連続無失点、防御率0・00とアピールし、これらの好投で、2月の1軍キャンプ抜てきとなった。

 今オフ、成瀬は岡山の倉敷で田原誠次投手、西村健太朗投手らと合同自主トレを行った。ジムでの体幹トレーニングでは、しなやかな身のこなしが光った。中継ぎとして16年に64登板の実績がある田原は「トレーニングを見ていて、体の柔軟性は僕らよりも全然ある。中継ぎで健太朗さんと成瀬と僕で頑張りたいと思っていますが、成瀬を見ていると僕もうかうかしてられないです」と危機感を募らせるほどだ。

 成瀬自身も「体をうまく使えるようになりました。あとはいかに野球の動き、投球動作につなげていくかです」と手応えをつかんだ様子だった。数々の故障の影響もあり、体の使い方が模索中だった昨年の段階で最速151キロ。万全な体調で正しい体の使い方を覚えれば、持ち前の力強い球がさらに進化する可能性を秘めている。どこまでスピードが上がるのか注目だ。

 このまま3ケタの背番号の育成選手では、2軍の公式戦には出場できても、1軍の公式戦には出場できない。通常、育成選手の在籍期間は3年前後で、8年連続で育成契約は極めて異例だ。球団が高い能力、伸びしろに期待している証しで、「秘密兵器」となってリリーフ陣の競争を激化させる存在になるかもしれない。

 初の1軍スタートとなるキャンプインを目前に控え、成瀬は「本当は手術しないのが一番いいんですけどね」とプロ入り後の苦悩を思い出すようにつぶやいた。現在の年俸は280万円。逆境を乗り越え「ジャパニーズ・ドリーム」をつかむため、磨きのかかった剛腕で猛アピールする。

(記者コラム・片岡優帆)

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