石川遼、選手会長開幕戦Vへ予選首位突破「いい流れでプレーできている」

スポーツ報知
石川遼

◆アジアンツアー共同主管 男子プロゴルフツアー開幕戦 SMBCシンガポールオープン第3日(20日、セントーサGC=7398ヤード、パー71)

 【セントーサ島(シンガポール)20日=岩原正幸】第2ラウンド(R)残りと第3Rが行われ、サスペンデッドにより決勝Rに進出した68人中62人がホールアウトできず。今年から最年少選手会長に就任した石川遼(26)=カシオ=は第2Rの前半9番からプレーし、第3Rの9番終了で通算7アンダー。首位と2打差の暫定3位から、選手会長として史上3人目の開幕戦Vとなる自身海外初優勝を狙う。

 6年ぶりの国内ツアー本格参戦で選手会長に就任した石川が、開幕戦からいきなりV争いを展開した。「いい流れでプレーできて、思ったところに打てるようになっている」。残り27ホールで首位と2打差の暫定3位とし、逆転での史上3人目の選手会長開幕戦Vを射程に捉えた。

 第2Rの残り10ホールで4つ伸ばして首位に浮上した。9番で7メートル、10番で9メートル、14番で10メートルのロングパット3本を沈め、早朝から詰めかけた約100人の観客に応えた。17番パー3では7アイアンで1メートルにピタリ。予選R合計14バーディー、平均パット数1・5はともに出場156人中1位。「同じ取り組みを続けて」復調したショットにパットがかみ合い、第2Rでバーディーを8個量産。バーディーを8個以上は16年9月ANAオープン1R(9個)以来だ。

 開幕前の16日、首を痛めた。プロアマ戦(17日)はハーフスイングに終始。「50%」の状態はアイシングやプレー中も行うストレッチで「80%」に回復。8ホールプレーした第2日(19日)の帰り際に首をさすりながら「これのおかげでスイングがつかめた」と明かした。力みが消えて“けがの功名”となり、好ショットを連発。「もっと(外からの)アプローチを試したいけど、グリーンを外す場面がない」とぜいたくな悩みを吐露した。

 第3Rでも1番で6メートル、2番で12メートルの連続バーディーと好調なパットは健在。3番で3日連続で第1打を左に曲げダブルボギーをたたいたが、10時間40分かけて一日19ホールを戦い抜いた。

 選手会長在任中の年間最多勝利数は、昨年賞金王にも輝いた宮里優作の4勝。石川の今季目標は自己最高の「5勝」。5日の就任時、「どんなに厳しい状況でも(両立を)できる人はできる」と力説した。順延が決まると、21日午前7時40分(現地時間)の再開に向けて足早にコースを後にした。16年8月のRIZAP・KBCオーガスタ以来、海外開催では初となる15勝目を見据えた。

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