新垣比菜、通算11アンダーで初優勝に王手「攻めたら良い結果が出ると思う」

スポーツ報知
14番、バンカーショットを放つ新垣比菜。通算11アンダーで首位をキープした(カメラ・生澤 英里香)

◆女子プロゴルフツアー サイバーエージェント レディス第2日(28日、静岡・グランフィールズCC)

 首位から出た新人の新垣比菜(19)=ダイキン工業=が7バーディー、1ボギーの66で回り、通算11アンダーで、初優勝に王手をかけた。9歳でゴルフに導いた父・博昭さんがプロ入りまでキャディーを務めたが、自立のために、今季は全試合でハウスキャディーを起用する。ロープの外から見守る父と“程よい距離感”を保ち、完全Vへ突き進む。3打差の8アンダー2位に通算1勝の永井花奈(20)=デンソー=がつけた。

 スレンダー美女・新垣がスーパーショットで観客を魅了した。4番パー3だ。7アイアンで放った第1打はピン手前1メートルから転がり、10センチで止まった。「入ったと思った」。序盤から勢いに乗るバーディーで、アマチュア時代に3度(13年1度、15年2度)記録したベストスコアに並ぶ66をマークした。「後半からカメラが増えて緊張した」というが、2位に3打差をつけ、初Vに王手をかけた。

 本格参戦1年目の今季は、各コース所属のハウスキャディーで臨む。新垣は「ずっと父とやってきたので、代えてみようと。話すのがもともと得意ではないので、初めての人と話したり、そういうのも勉強」と語る。今回は学生アルバイトを起用し「芝目を聞くくらい」で、クラブ選び、距離の測定などは自ら行う。帯同キャディーの起用は来季以降の方針で、実戦の中で考える力を養っていく。

 沖縄で練習場の支配人を務めていて、9歳でゴルフに導いた父・博昭さんは「自立したい気持ちが出ている。考えながらやっている」とロープ外から見守った。プロ入りまでキャディーとして支えたまな娘の成長ぶりに目を細める。新垣は「父からの助言? 特にない」ときっぱり。父も「『15アンダー目指せ』と言いたいけど、重圧になるので言わない」と明かした。

 最終日最終組は、3打差3位から出て7位に終わった15年の大東建託・いい部屋ネットレディス(当時アマ)以来、2度目だ。最終予選会45位の資格で出場試合数が限られる中で、17年プロテスト合格組のプロ初V一番乗りなら、19年シーズン末までのシード獲得となる。畑岡奈紗、勝みなみ(ともに19)らも擁する黄金世代の一員は「攻めたら良い結果が出ると思う」。ラウンド後、父から差し入れられたオレンジジュースを飲み、決戦に備えた。(岩原 正幸)

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