メジャー5勝のミケルソンが前代未聞のルール違反…転がっている球わざと打ち返し2罰打

スポーツ報知

◆米男子プロゴルフツアーメジャー第2戦 全米オープン第3日(16日、米ニューヨーク州シネコックヒルズGC=7440ヤード、パー70)

 【サウサンプトン(米ニューヨーク州)16日=岩原正幸】メジャー5勝のフィル・ミケルソン=米国=が、13番のグリーン上でまだ動いている球を打ち返す前代未聞のルール違反により2罰打を科された。48歳の誕生日を迎えたレフティーは、ルールを知った上で故意で行ったことを認め、81で通算17オーバー64位。日本勢で唯一、予選を通過した松山英樹(26)=LEXUS=は79で14オーバー54位に後退した。

 名手によるまさかの行為に、誰もが目を疑った。ミケルソンが13番で放った約6メートルのボギーパットはカップ脇を抜け、傾斜を滑り落ちた。次の瞬間だ。191センチ、91キロの巨体が小走りに先回りし、まだ動いている球をパターで打ち返した。「自分の球が動いている間はその球をストロークしてはならない」との規則違反。2罰打が科され、パー4のこのホールは「10」となった。

 メディアに囲まれると「ルールは知っていた。早く次に進みたかった。バンカーに入るくらいなら、2罰打を喜んで受ける」と悪びれず話した。カップから離れた位置から次の一打を打つより、罰を受けてもカップ近くでプレーした方がいい、との判断だったようだ。だが、競技の根幹を無視したような行為にメディアやファンから「失格では」との声も。2位が6度の大会で、史上6人目のメジャー4大会を全て制する「生涯グランドスラム」がかかっていたが、誕生日に“汚点”を残した。

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