【ホープフルS】ナスノシンフォニーが打倒牡馬へ勝負のG1挑戦 

スポーツ報知
ナスノシンフォニー

 2戦1勝の牝馬、ナスノシンフォニー(美浦・武井亮厩舎、父ハーツクライ)が、牡馬相手のG1、ホープフルS(28日、中山)に果敢に挑戦する。

 牝馬同士の新馬(福島・芝1800メートル)を勝ち上がると、百日草特別で2着に健闘。8頭立ての少頭数だったが、牡馬相手に最速タイの上がり(3ハロン33秒6)を駆使し、勝ったゴーフォザサミットに半馬身差まで詰め寄った。「新馬を勝った後、オーナーと相談して、皐月賞登録をした。そこも考えているくらい期待している馬なんです。オンとオフの切り替えが上手で、馬体重の変動もほとんどない」とうなずくのは武井調教師。

 距離適性を考え、来春の大目標をオークスに設定。牝馬同士の阪神JFではなく、皐月賞と同じ条件のここを目標に、前走後は在厩で調整を続けてきた。

 後押しするのは開業4年目37歳のトレーナーと、デビュー14年目、34歳の吉田隼騎手。武井師は今年JRA21勝で、15、16年にマークした自身最多の20勝をクリア。武井厩舎の所属馬で、今年のNHKマイルC2着のリエノテソーロや阪神JF5着のモルトアレグロの主戦も務める吉田隼は今年81勝を積み重ね、キャリアハイだった11年の80勝を上回った。「リーディングのトップ10に入るくらい、実力がある。馬への当たりが強くなくて、それでいて、しっかり追える。若い子たちが騎手に憧れて日本の競馬が盛り上がるような、そんな活躍にも期待したいんです」と武井調教師。今年は大舞台での外国人騎手の活躍が目立ったが、吉田隼に対する信頼は厚い。

 思いを託された鞍上も「遊ぶ面があったり、良化の余地は残すけど、能力はある。ここで牡馬相手にどこまでやれるかですね」と力を込める一戦。新設G1挑戦を足がかりに、来たるクラシックシーズンへの道を拓いていく。(川上 大志)

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