【シルクロードS】ファインニードル、重賞2勝目!高松宮記念へ主役名乗り!

スポーツ報知
好位から力強く抜け出したファインニードル(左)。重賞2勝目を手にした

◆第23回シルクロードS・G3(28日、京都競馬場、芝1200メートル、良)

 京都競馬場で行われた第23回シルクロードS・G3は4番人気のファインニードル(川田騎乗)が好位抜け出しで重賞2勝目。G1馬を退けて、一躍スプリント路線の主役に躍り出た。

 早々と勝負を決めた。ゴーサインに抜群の加速で応えたファインニードルは、残り200メートルで先頭へ。そのまま後続との差を広げると、激しい2着争いを尻目に2馬身差をつけてゴールを駆け抜けた。「強くなったなと思います」。一昨年5月の500万(3着)以来の手綱となった川田は、完勝したパートナーの成長をかみ締めた。

 昨年のセントウルSを再現するようなレース運びだった。「重賞を勝った時も内でいい競馬をしていました。ああいう競馬ができればと考えていました」と川田。最内枠でスタートを決め、無理なく好位のインに収まった。4コーナーで2番手まで進出してからは、手応え通りの伸びで逃げ込みを図るセイウンコウセイを競り落とし、突き放した。

 昨年のスプリンターズS以来、4か月の休み明け。プラス18キロの馬体はほとんどが成長分だった。「先週の時点で川田騎手が『少し重たいかな』と話していたので、その後1週間は乗り手の不安をなくすように調整しました」と高橋忠調教師。数字通りのパワーアップに「スプリンターらしい体になってきたと思います」と胸を張った。

 先を見据えた仕上げで前哨戦を制し、目標の高松宮記念(3月25日、中京)で注目を集めるのは間違いない。現時点で鞍上は未定だが「もうひとつ(一段階上のギアが)動いてくれる感じはありました。重賞を2つ勝ちましたし、そういう舞台でも楽しみになるような走りをしてくれると思います」と川田は良化の余地を口にした。昨秋に一度はね返された壁を破り、スプリント王の座をつかむ。(吉村 達)

 ◆ファインニードル 父アドマイヤムーン、母ニードルクラフト(父マークオブエスティーム)。栗東・高橋義忠厩舎所属の牡5歳。北海道日高町・ダーレー・ジャパン・ファーム有限会社の生産。通算23戦7勝。総収得賞金は1億9107万2000円。重賞2勝目。主な勝ち鞍は17年セントウルS・G2。馬主はH.H.シェイク・モハメド氏。

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