【きさらぎ賞】“苦労人”古川騎手、サトノフェイバーをクラシック戦線に導く!

スポーツ報知
充実の笑みを浮かべる古川

◆第58回きさらぎ賞・G3(2月4日、京都競馬場・芝1800メートル)

 デビュー23年目の古川吉洋騎手(40)が、第58回きさらぎ賞・G3(2月4日、京都)にサトノフェイバーで挑む。テイエムジンソクでダート界の頂点に立とうとしている苦労人が、芝でも牡馬クラシック戦線へ殴り込みをかけるか。

 テイエムジンソクでフェブラリーSの有力候補に挙がる古川が、芝でもサトノフェイバーでG1戦線に浮上するか。「背中がいい。操縦性もいいし、調教でもまだ緩さがあるなかで動けていた」。昨年暮れ、初めてまたがった瞬間から高い能力を感じていたが、予感は的中した。

 デビュー戦は今年の開催初日、1月6日の京都・芝2000メートル。1番人気は高額馬に譲ったが、外からスムーズに先手を取り、直線も後続を突き放して3馬身差の圧勝だった。「ハナに行く気はなかったが、スタートが速かったしね。ラストもしっかりしていたし期待通りの走りだった」と満足そうにうなずいた。

 1ハロン短縮、舞台は内回りから外回りに替わるが、鞍上の自信は揺るがない。「スタートが速かったから行っただけ。切れる脚もありそうだし、そういう競馬もできると思うからね」。24日の1週前追いは栗東・CWコースで6ハロン78秒4―12秒2。全体の時計はさることながら、ラストも追ってしっかり。優秀な数字に性能の高さが伝わってくる。

 古川は2年目にアインブライドで阪神3歳牝馬S(当時)を勝ち、G1初制覇。華々しいデビューを飾った後は成績が落ち込んだ時期もあったが、22年目だった昨年はキャリア2番目となる36勝を挙げ、重賞はテイエムジンソク、メイショウスミトモで過去最多の年間3勝(うち地方交流1勝)をマークして再び上昇してきた。「長所? 能力があるところ。勝負になると思うし、なってくれんと困る。ここを勝てば春が楽しみになる」とクラシックを意識。出世レースを制して3冠路線へ導くか。(橋本 樹理)

 ◆古川 吉洋(ふるかわ・よしひろ)1977年9月26日、岡山県生まれ。40歳。96年騎手免許取得、同年3月2日に初勝利。97年阪神3歳牝馬S(アインブライド)で重賞初制覇をG1で飾る。今月21日の東海S(テイエムジンソク)など重賞7勝。JRA通算440勝。血液型O。

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