【きさらぎ賞】サトノフェイバーが史上最少キャリア2戦目でV!クラシックの主役候補に名乗り

スポーツ報知
サトノフェイバー(奥)は、グローリーヴェイズとの叩き合いを鼻差制した

◆第58回きさらぎ賞・G3(2月4日、京都競馬場・芝1800メートル、良)

 第58回きさらぎ賞・G3は4日、京都競馬場の芝1800メートルで争われ、4番人気のサトノフェイバー(古川騎乗)が逃げ粘り新馬から無傷の2連勝。同レース史上最少キャリアVの看板を引っさげ、クラシックの有力候補に名乗りを上げた。

 逃げるサトノフェイバーに、2番手から追うグローリーヴェイズ。直線半ばからは先行2騎のマッチレースになった。Mデムーロの激しいステッキワークにグローリーがゴール前で再加速したが、サトノも抜かせない。一度並び、サトノの鼻先が出た所がゴール。「よっしゃー」。9センチ差の激戦をしのいだ古川から声が出た。

 新馬戦同様、スタートセンスを生かしてハナへ。1000メートル通過が61秒3というスローペースに、しびれを切らしたように3コーナー手前からグローリーヴェイズが先頭まで押し上げてきたが、わずかに前に出て自分のリズムを守った。「ミルコが来たぶん、しっかり反応して動いてくれた。最後は苦しくなったが、いっぱいいっぱいではないからね。この鼻差は大きい」と古川。レース史上初のキャリア2戦目での勝利。年明けデビューで一戦も落とせないなか、大きな一勝をつかんだ。

 初タイトルを手にし、照準を合わせるのはクラシック1冠目の皐月賞(4月15日、中山)。直行かレースを挟むかは未定だが「これで調整が楽になったね。よかったな。登録(3歳馬5大特別競走登録)しておいて」と、南井調教師は3冠戦線をにらむ。

 昨年9月のシリウスS(メイショウスミトモ)からJRA重賞を4勝。ダートのテイエムジンソクに加え、芝でも良き相棒を得た古川も期待を隠さない。「2戦目で大したもの。良くなるのはまだまだ先だが、スタートが上手でいい位置を取れるし、直線も脚を使えてセンスがある。すごく楽しみ。暖かくなればもっと良くなるだろうし、あとは無事で」。同じ勝負服、サトノダイヤモンドも通ったクラシックの登竜門。同じく無敗で突破し、戦線に浮上した。(橋本 樹理)

 ◆サトノフェイバー 父ゼンノロブロイ、母ヴィヴァシャスヴィヴィアン(父ディストーティドヒューマー)。栗東・南井克巳厩舎所属の牡3歳。北海道新ひだか町・フジワラフアームの生産。通算2戦2勝。重賞初勝利。総収得賞金は4438万5000円。馬主は(株)サトミホースカンパニー。

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