【東京新聞杯】4歳牝馬リスグラシュー、重賞2勝目 武豊「うれしい」歴代単独最多5勝目

スポーツ報知
ゴール前の大混戦から鋭い脚を伸ばして重賞2勝目を飾ったリスグラシュー(手前)

◆第68回東京新聞杯・G3(2月4日、東京競馬場・芝1600メートル、良)

 第68回東京新聞杯・G3(東京・芝1600メートル)は、3番人気のリスグラシュー(武豊騎乗)が直線抜け出し重賞2勝目。4歳牝馬が、G1馬3頭を含む強敵を蹴散らした。

 美しい馬体が西日の差すターフで光り輝いた。リスグラシューは、直線半ばで前を行く2頭の間にスペースを見つけ、鋭い伸び脚で間を割ってゴールまで突き抜けた。武豊は「うれしいですね。久しぶりに勝てて。去年まではああいうところで遅れるところがあったが、今日はそのあたりが違い反応が良かった」と、自身が手綱を執ったアルテミスS以来の重賞2勝目を喜んだ。

 淡々としたスローの流れで、道中は7番手でじっくり脚をためた。鞍上は「3コーナーでペースが落ちた時にかかりそうになったが我慢できた。1600メートルで結果がいいですし、東京で勝てて(今後が)楽しみですね」と成長を実感。昨年に挑んだ牝馬クラシックレースは桜花賞2着、オークス5着、秋華賞2着と惜敗続きだっただけに喜びもひとしおだ。4歳牝馬の同レースVは25年ぶり。武豊自身にとっても、歴代単独最多5勝目となった。

 最終追い切りは栗東・坂路で49秒8―12秒3の一番時計をマークしていた。矢作調教師は「状態の良さとパワーアップしているのは感じていた。このメンバーで勝てたことは値打ちがある」と、アドマイヤリードなどG1馬3頭を相手にした白星の味をかみ締めた。

 ドバイ・ターフとシーマクラシックに予備登録を済ませているが、矢作師は「オーナーサイドと相談してからだが、自分は阪神牝馬S(4月7日)からヴィクトリアマイル(5月13日、東京)と考えている」と、今後のプランを打ち明けた。春の大目標に向けて、視界が大きく開けたのは間違いない。(坂本 達洋)

 ◆リスグラシュー 父ハーツクライ、母リリサイド(父アメリカンポスト)。栗東・矢作芳人厩舎所属の牝4歳。北海道安平町・ノーザンファームの生産。通算11戦3勝。総収得賞金は2億1810万1000円。主な勝ち鞍はアルテミスS(16年)。馬主は(有)キャロットファーム。

競馬

×