【報知杯弥生賞・宮崎が見た】ワグネリアン、動き申し分なし!素材は16年ダービー馬・マカヒキ以上だ

スポーツ報知
スピードに乗って坂路を駆け上がるワグネリアン

◆報知杯弥生賞追い切り(2月28日・栗東トレセン)

 皐月賞トライアルの第1弾にあたる第55回報知杯弥生賞(3着まで優先出走権)の追い切りが2月28日、東西トレセンで行われ、無敗のディープインパクト産駒3頭(ダノンプレミアム、ワグネリアン、オブセッション)が順調な仕上がりを披露した。

 ワグネリアンの最終追い切りは実にソフトな仕上げだった。栗東・坂路を単走でラストをサッと伸ばすだけ。もちろん、動きは申し分ない。先週、先々週とCWコースで負荷をかけて、上々の時計も出している。「間隔が空いているし、輸送もあるので1週前までにしっかりやった」。友道調教師の言葉通り、当週を微調整で済ませたことがOKサインだと映った。

 感触の良さは伝わってきた。友道師から16年ダービー馬の名前が出てきた時に、大きなポテンシャルを感じていることも悟った。

 「マカヒキはこの当時、何も心配がなかった。ワグネリアンは心配なことの方が多い。そのくらいまだ幼いけど、それでも結果を出しているのがすごい。マカヒキはある程度完成していたけど、そのぶんこちらが伸びしろは大きいと思う。爆発力というか、いろんな可能性があるよね」

 一昨年の覇者は、同じく無敗(2戦2勝)でこのレースに臨み、のちにダービー馬となった。比較ではまだ頼りないが、潜在能力でしのぐものを感じ取っている。中京、阪神、東京と異なる競馬場、しかも重馬場も克服しての3連勝。トレーナーの評価はうなずける。

 この日の調教も騎乗した担当の藤本助手が明かす。「中間は普段、耳覆いつきのメンコを着けたり、馬の少ない時間帯に馬場に入れたりと気は配っています」。いまだに細心の注意を払う必要がある状況で、ここまで駒を進めてきたディープインパクト産駒。伸びしろを考えると、マカヒキ以上の素材に化ける可能性を秘めているかもしれない。(宮崎 尚行)

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