【報知杯弥生賞】2歳王者ダノンプレミアム無傷の4連勝!川田「皐月賞が楽しみ」

スポーツ報知
ダノンプレミアム(左)は圧倒的な走りでワグネリアン(右)、ジャンダルム(中)を撃破。無敗を守った

◆第55回報知杯弥生賞・G2(3月4日、芝2000メートル・中山競馬場・良)

 皐月賞(4月15日、中山)トライアルの第55回報知杯弥生賞・G2が4日、中山競馬場で行われ、1番人気のダノンプレミアムが川田を背に完勝。無傷の4連勝で重賞3勝目を挙げた。2着は4戦目で初めて土がついたワグネリアン(福永)、3着ジャンダルム(武豊)までが優先出走権を手にした。

 まさしく王者の走りだった。ダノンプレミアムは、3角過ぎで逃げるサンリヴァルを射程圏に捉えつつ、芝が荒れていない馬場の外めを進むコーナリングで直線を向いた。鞍上が仕掛けると鋭く反応し、最後までノーステッキでゴール板を駆け抜けた。川田は「無事に初戦を乗り越えられました。脚元のことを考えて、馬場を選んでいきました」と、無傷の4連勝をかみ締めるように振り返った。

 スタート直後に外のサンリヴァルが積極的にハナを主張し、一緒に行きたがるそぶりを見せたが、かかることなく2番手で折り合った。初めての距離とコースは課題とみられていたが、能力の違いとセンスであっさり克服。「コーナー4つも距離もこなしてくれました。気持ちが前向き過ぎるところがあったので、次はそれが抜けてくれれば。それだけですね」。鞍上の言葉に自信がにじむ。

 新馬戦時の476キロから、この日は498キロと馬体重は22キロも増えた。中内田調教師は「余裕残しの分もありますし、成長分もあります」と説明。あくまで本番を見据えた仕上げでも、余裕すら感じさせるパフォーマンスを披露し、底知れぬ能力を証明した。

 ワグネリアンら強力なライバルをねじ伏せ、無敗のままクラシックへ。過去にシンボリルドルフ、父ディープインパクトなどが通った名馬への道を、ダノンプレミアムも歩んでいる。いざ本番の皐月賞。川田は「無事に初戦を終えられたので、皐月賞が楽しみになりましたし、無事にレース当日を迎えられたらいいです」と力強く宣言した。何度も「無事に」という言葉を繰り返す姿は、能力への絶対的な信頼の証しだった。(坂本 達洋)

 ◆ダノンプレミアム 父ディープインパクト、母インディアナギャル(父インチカブ)。栗東・中内田充正厩舎所属の牡3歳。北海道新ひだか町・ケイアイファームの生産。通算4戦4勝。総収得賞金は1億6651万3000円。主な勝ち鞍はサウジアラビアロイヤルC(17年)、朝日杯FS(17年)。馬主は(株)ダノックス。

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