【皐月賞】福永騎手、17度目の挑戦!初制覇へワグネリアンとコンビ「伸びしろかなりある」

スポーツ報知
ワグネリアンとのコンビで1冠目に挑む福永

◆第78回皐月賞・G1(15日・芝2000メートル、中山競馬場)

 第78回皐月賞・G1(1~5着まで日本ダービーの優先出走権)が15日、中山競馬場で行われる。2歳王者ダノンプレミアムの回避で混戦ムードが漂う牡馬クラシック第1弾は、報知杯弥生賞で2着に入ったワグネリアンが注目を集めつつある。主戦で、過去2着4回と苦杯をなめてきた福永祐一騎手(41)=栗東・フリー=に意気込みを聞いた。

 17度目の皐月賞は、世代屈指の切れ者ワグネリアンで挑む。デビューから4戦3勝。報知杯弥生賞も、メンバー最速の上がり3ハロン33秒7の末脚を繰り出してダノンプレミアムに0秒2差まで迫った。初の敗戦にも、福永は確かな収穫を得た。

 「テンションが高くて体も減っていたけど、レースではリラックスして走れた。スピードの乗りや加速が遅かったのは、休み明けのぶん。内容はこれまでで一番と言えるものだったし、改めて能力を感じた。中山を経験できたことも大きい」

 トライアルをひと叩きしたことで、精神面にゆとりが出た。それを示したのが5日の1週前追い切り。栗東・CWコースで同じく皐月賞に出走するジュンヴァルロと併せ、ゴール前を強めに追ってラスト11秒4と鋭い伸びを見せた。

 「調教に乗るのは東京スポーツ杯2歳Sの時以来。あの時は良くないかかり方をしていたが、落ち着いていた。スタッフが努力してくれた成果やね。馬場入りの一歩目から違った。馬体の張りも前走とは違っていて、反応も良かった。全体の時計は遅いけど、ゴール後も1ハロンくらいやっているから。走り方が(いい意味で)変わってきている。使った後もガクッとこなかったようだし、すごく順調」

 輸送後のイレ込みも改善されるとみている。

 「前走はレース前日、当日と風がとても強かった影響で、馬房の中でカイバをあまり食べなかったみたい。今回はジュンヴァルロと一緒に運んで、馬房も隣同士みたい。心配はしていない」

 百戦錬磨の2000勝ジョッキーも、春の牡馬クラシック2戦とは不思議と縁がない。

 「勝ったことがないから偉そうに言えないけど、弥生賞と皐月賞でペースは変わる。今回は差しやすい流れになると思う。この中間の伸びしろもかなりあると感じているから楽しみ」

 初出場だった98年のキングヘイローから2着4回。あと一歩が届かなかったタイトルは、デビュー23年目のチャンスでつかみ取る。(吉村 達)

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