【マーメイドS】格上挑戦のアンドリエッテ、9度目の挑戦で重賞初制覇!

スポーツ報知
アンドリエッテ(左)はゴール前の叩き合いを首差制した

◆第23回マーメイドS・G3(6月10日、芝2000メートル、牝馬限定、阪神競馬場、良)

 重賞で善戦を続けてきたディープインパクト産駒が東西で初タイトルをつかんだ。阪神競馬場で行われた牝馬限定のハンデG3、マーメイドS(芝2000メートル)は格上挑戦のアンドリエッテ(国分恭)が直線で内から差し切り、9度目の挑戦で重賞初制覇を決めた。

 道中は後方から徹底してインを狙ったアンドリエッテ。ロスを最小限に抑えたぶん、直線で末脚がさく裂した。最速の上がり34秒4で首差の勝利だ。3年前、牝馬3冠で健闘し続けた素質馬が、6歳にして初タイトルをつかんだ。

 「慌てず、外へ行った馬の内をつきながら距離を稼ぎました。一瞬の脚が速かった」。初騎乗で殊勲の国分恭は7年8か月ぶりの重賞2勝目。JRAのプロフィルの体重が52キロで、ハンデ51キロでの騎乗には減量との戦いも。「仕事ですから。でも、下には(プロテクター以外)何も着てません」と勝負服をめくって笑った。

 ゴール前の興奮でかすれ声の牧田調教師は、今月5日に88歳で亡くなった師匠の中村好夫元調教師をしのんだ。「もっと早く勝たせてあげたかったけど、師匠が後押ししてくれたのかなと。ここから大きいところを目指せれば」。来春の繁殖入りが既定路線で、現役生活は残りわずか。秋のエリザベス女王杯(11月11日、京都)を目標に意気込んだ。(宮崎 尚行)

 ◆アンドリエッテ 父ディープインパクト、母アナバシュドチャーム(父シルヴァーデピュティ)。栗東・牧田和弥厩舎所属の牝6歳。北海道日高町・森永牧場の生産。通算成績は28戦4勝。重賞初勝利。総収得賞金は1億4315万4000円。馬主は永田和彦氏。

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