【宝塚記念 堀調教師に聞く】サトノクラウン連覇へ視界良好「今週になってからグンと上向いている」

スポーツ報知
3頭併せの真ん中からスムーズに加速したサトノクラウン

◆宝塚記念追い切り(6月20日・美浦トレセン)

 第59回宝塚記念(24日、阪神)の追い切りが20日、東西トレセンで行われた。注目はドバイ遠征帰りのG1馬。連覇に挑むサトノクラウンは、美浦・Wコースで3頭併せを敢行した。

 ―追い切りの動きはいかがでしたか?

 「調教の強度としては、狙い通りしっかりこなせたと思う。普段の直前は、しっかりと仕上がっていれば単走が多い馬だが、3頭で併せて、しまいまでハミを取って走れていたので良かった」

 ―これまでの調整過程については。

 「ドバイ遠征後の参戦で、疲れがないかどうか慎重にやってきた。正直、馬の状態は一進一退で、確実に良化している手応えはなかった。そのなかでこれなら競馬に向けて、いけるかなと思えたのが(2週前に)特別登録をする前くらい。いつも心肺機能のいい馬が、少ししっかりと1週前追い切りをやらなくちゃいけない状態でした」

 ―昨年と比較して現時点の状態は?

 「その後は当然疲れが出て、通常行う(週末の)軽めの追い切りを省いている。でも、今週になってからグンと上向いている様子がうかがえた。心拍数とかの数値で言えば、去年の(勝った)宝塚記念よりは一枚落ちるが、秋の天皇賞(2着)とは同等くらいの状態にきているかなと思う」

 ―昨年は稍重馬場で、道悪が得意に思える。

 「上手というよりは、他の馬より苦にしないという表現の方が当たっていると思う。特に当日の馬場状態が勝敗を分けると思うし、梅雨時で予報もコロコロ変わる。良馬場で走れない馬ではないが、先週(の阪神)が、だいぶ時計が速かったのは気にはなっています」

 ―14年のゴールドシップ以来2頭目の連覇に期待がかかる。

 「勝敗を常に左右しているのは、輸送ですとか滞在して当日の精神面とかそういった部分で、うまく持っていくのが難しいところがある。去年勝っているが、(条件が)向いているというよりは、うまく整ったところが大きかった」(聞き手・坂本 達洋)

<初コンビ石橋「体が締まった」>

 サトノクラウンと初めてコンビを組む石橋=写真=は、最終追い切りで好感触をつかんだ。Wコースでの3頭併せの真ん中から、余裕の手応えで馬なりのまま68秒5―13秒1。フットワークに硬さはなく「先週は少しまだ緩いところがあったが、昨日(19日)の時点で、(1週前にしっかりと)追い切ったことで体が締まったと思った」と、気配の良さを口にした。

 普段から堀厩舎の調教を手伝うことが多く、2週前くらいから追い切り日以外も騎乗し、積極的にコンタクトを取ってきた。「2歳の頃から見させてもらっていますし、本当にいい馬だと思う。乗せてもらえるわけですから、いい結果を出せるように感覚をつかんでいきたい。サトノクラウンのレースができればと思う」と、パートナーの連覇を目指し全力を注ぐ。

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