【ラジオNIKKEI賞】メイショウテッコン重賞初制覇!秋は父マンハッタンカフェに続き菊花賞でG1制覇狙う

スポーツ報知
好位から押し切ったメイショウテッコン(手前)。重賞初制覇で秋への期待が膨らんだ

◆第67回ラジオNIKKEI賞・G3(7月1日・芝1800メートル、福島競馬場、良)

 3歳のハンデ重賞、第67回ラジオNIKKEI賞・G3が1日、福島競馬場で行われた。2番人気のメイショウテッコン(松山騎乗)が好位から抜け出し、重賞初制覇。春はクラシック出走もかなわなかったマンハッタンカフェ産駒が、秋は父と同様に菊花賞(10月21日、京都)で初のタイトル奪取を目指す。

 最高気温は37・3度。真夏の暑さが全身を襲っても、若武者が冷静さを失うことはなかった。松山はメイショウテッコンを無理にハナへ行かせることなく、インの3番手をキープ。勝負どころは外へ誘導し、力強く押し切った。逃げて圧勝した前走の白百合Sとは違う、安定した立ち回りで重賞初Vに導いた。

 「内枠なので、あまりもまれたくないと思っていました。できればスムーズに運びたいな、と。抜け出してジリっぽくなる面はありましたけど、しのいでくれましたね」とジョッキーは愛馬をたたえる。56キロのトップハンデタイで横綱相撲。「強い競馬でした」と貫禄の勝利に目を細めた。

 高橋忠調教師は戦前から、好位の競馬も想定していたという。「ジョッキーは『馬のリズムを大切にして、出たなりで』と言っていた。今日の形になってどうか。危惧はしていたけど」。レースの幅が広がり、そのうえで出した最高の結果。表情が緩むのも無理はない。

 一方でまだ課題を残しているのも事実。道中は鞍上が必死になだめる姿も目についた。「落ち着いて馬場入りできなかったり、普段の調教でも手こずらせるようなところがある」とトレーナーは気持ちの幼さを指摘。「精神的にドシッとすればもっと良くなる」と大舞台を見据え、あえて厳しい視線を飛ばす。

 今後は神戸新聞杯(9月23日、阪神)から菊花賞のローテを描く。「長いところは走れそう。2か月休ませて中身が伴えば」と高橋忠師。父は夏場に成長し、01年の3冠最終戦を制したマンハッタンカフェ。ひと回り大人になった姿で、同じステージに立てなかった春の実績馬に挑戦状を叩きつける。(豊島 俊介)

 ◆メイショウテッコン 父マンハッタンカフェ、母エーシンベロシティ(父レモンドロップキッド)。栗東・高橋義忠厩舎所属の牡3歳。北海道新ひだか町・下屋敷牧場の生産。通算7戦4勝。総収得賞金は8032万4000円。重賞初勝利。馬主は松本好雄氏。

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