【WASJ】ルメール、最終戦で16ポイント差逆転!JRA移籍4年目で初優勝

スポーツ報知
初優勝を飾ったルメール(中央)はビールのシャワーで祝福された

 国内外の名手が腕を競う「2018ワールドオールスタージョッキーズ(WASJ)」は26日、土曜に引き続き札幌競馬場で行われ、第4戦を制して72ポイントを挙げたクリストフ・ルメール騎手(39)=栗東・フリー=が逆転で初優勝を飾った。第3戦までトップを守った武豊が59ポイントで2位、Mデムーロが40ポイントで3位。またJRA選抜と、地方代表と海外招待騎手によるWAS選抜との対抗戦は、JRA選抜が4連覇を収めた。

 16、17年札幌リーディングジョッキーのルメールが、鮮やかに総合優勝をさらった。初日を2位で折り返すと、第3戦はDランク(JRAが成績などで評価)で10番人気のマイネルボルソーで5着に入り、ポイントをしぶとく加算。最終戦の前には首位の武豊と16ポイント差あったが、Aランクのスマートエレメンツで3馬身差の圧勝を飾り、13ポイント差をつけて逆転Vを決めた。

 前身のWSJSを含めて5度目の挑戦で念願のシリーズ優勝。「なまらうれしい。とてもいい気持ち。たくさんトライしたが、アンラッキーだったりして、これまでいい結果が出せなかった。今年は乗る馬を見た時、優勝のチャンスがあると思った。ラッキージョッキーだった」。騎乗経験がある馬を引き当てたくじ運に感謝したが、「ミスもしなかった」と4戦2勝の完璧な騎乗ぶりを満足そうに振り返った。

 毎年、夏を北海道で過ごすフランスの名手は、勝ち星を量産してすっかり札幌の顔に。今年はここまで札幌で22勝と、31勝のモレイラに後れを取っているが、残り1週で3年連続のリーディング奪取に全力を尽くす。

 「ジョー(モレイラ)はすごく上手。札幌で完璧なレースをしたし、差は大きいけど、もちろんトライします。毎競走、頑張りたい」。3週目は土日で9勝をマーク。JRA移籍4年目の爆発力ある名手が、最終週まで北の大地を盛り上げる。(橋本 樹理)

<武豊3度目の2位> 首位で迎えた最終戦で上位争いに加われず、逆転を許して2位。「勝ちたかったので微妙な感じだけど、楽しかった。3戦目を終えて首位だったので期待したけど、4戦目でゴールして前を見たらルメールがガッツポーズしていた」と苦笑い。札幌では15、16年に続く3度目の銀メダル。「また来年も出たいね」とリベンジを誓っていた。

<Mデムーロ3位食い込む> 勝利こそなかったが、最終戦で2着に好走して3位に食い込んだ。「勝ちたかったから残念だけど、3位だし、すごい良かった。4年連続でJRAが優勝してすごいね」。自身は16年以来の総合Vとはならなかったが、JRA選抜のV4を喜んだ。

<紅一点サマンサ・コレット最終戦で5位> ○…昨季のニュージーランドリーディングで、紅一点のサマンサ・コレットは13位。「素晴らしいシリーズに呼んでいただいてありがとうございます。運に恵まれなかったが、最終戦で5着に入れてよかった。札幌競馬場はきれいで、快適に乗ることができた。また呼んでもらえればうれしい」と再来日を希望した。

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