【デイリー杯2歳S】アドマイヤマーズ、無傷3連勝!次走朝日杯FSへMデムーロ騎手「楽しみ」

スポーツ報知
逃げ粘って無傷の3連勝を飾ったアドマイヤマーズ(左)

◆第53回デイリー杯2歳S・G2(11月10日・芝1600メートル、京都競馬場、良)

 第53回デイリー杯2歳S・G2は10日、京都競馬場で行われ、1番人気のアドマイヤマーズ(Mデムーロ)が逃げ粘る勝利で、デビューから無傷の3連勝。朝日杯FS・G1(12月16日、阪神)の有力候補にのし上がった。

 今週も無傷の3連勝でスター候補が誕生した。デビュー2戦を好位抜け出しで勝ち上がったアドマイヤマーズが、押し出されるようにハナに立つ。前半の半マイルが49秒5の超スロー。折り合えるセンスの良さを発揮し、直線はメイショウショウブと約400メートルに渡る長い叩き合い。きっちり3/4馬身差でねじ伏せて、最後は手綱を緩めてゴールした。

 「スタートがとても上手。今日はペースが遅かったので逃げた。賢くて、能力が高い。他の馬が来たら、負けない気持ちを出してくれる」。新馬からコンビを組むMデムーロが、初タイトルを手にしたダイワメジャー産駒を手放しで称賛した。

 「ハナに行くとは思わなかった」と驚いた友道調教師だが、夏場の成長を感じる結果に満足した表情を浮かべた。「12キロ増(472キロ)は夏の成長分。秋初戦をいい形で終えられた。いつも競馬場でも落ち着きがあるし、今日は初めての右回りもクリアしてくれた。(注文は)現段階では何もないですね」

 最高の形で朝日杯FSに向かう。先週の京王杯2歳Sを、同じく3戦3勝で制したファンタジストらとぶつかる頂上決戦。「すごくいい馬。楽しみにしている」と鞍上は無限の可能性に夢を膨らませる。まずは世代の頂点奪取が、最初のターゲットになる。(宮崎 尚行)

 ◆アドマイヤマーズ 父ダイワメジャー、母ヴィアメディチ(父メディシアン)。栗東・友道康夫厩舎所属の牡2歳。北海道安平町・ノーザンファームの生産。通算成績は3戦3勝。総収得賞金は6148万3000円。重賞初勝利。馬主は近藤利一氏。

<ヤマタケが占う・牡馬に圧勝したグランアレグリア最有力>

 アドマイヤマーズは無傷の3連勝。友道調教師が「センスが高い」と口にするように、逃げても差しても勝っている自在性は本番でも大きな武器となる。もちろん、主役候補の1頭になるのは間違いないだろう。

 ただ、今年の“目玉”は牝馬のグランアレグリアになりそう。新馬、サウジアラビアRCで牡馬相手に楽々と圧巻の2連勝。16年には同じ牝馬のミスエルテが1番人気で4着に敗れたが、この馬は本番まで牝馬としか対戦していなかった。さらに、ここ2年は東京コースからの転戦組が1、2着を独占。理想的なステップを踏んでいる点も魅力だ。

 レース巧者で実績上位のファンタジストも怖いが、素質馬が多い来週の東京スポーツ杯2歳S組が気になる。特に、新馬勝ちの内容にインパクトを残したヴェロックスが転戦してくるのか、非常に興味がある。(山本 武志)

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