森保U21監督、22年カタールW杯へ五輪とA代表兼任プラン 

スポーツ報知
17年、日本代表の練習をスタンドからチェックする西野技術委員長(左)と森保五輪代表監督

 U―21日本代表の森保一監督(49)に、ロシアW杯終了以降、A代表を兼任させるプランが浮上していることが9日、分かった。協会幹部は「森保監督が東京五輪代表とA代表を兼任することで、世代交代にもつながるし、一体となって強化できる」と検討していることを明かした。

 兼任プランには成功例がある。2002年日韓W杯で指揮を執ったトルシエ監督は、五輪代表やU―19など世代別代表も兼任。00年シドニー五輪は8強で終わったが、18人のメンバーのうちオーバーエージを含む半数の9人が、2年後のW杯に出場。MF小野や稲本ら黄金世代が活躍し、日本史上初の決勝トーナメント進出を果たした。A代表と同じ戦術で戦うことで世代交代がスムーズになり、強化につながった。

 ロシアW杯終了後は、自国開催の20年東京五輪代表の強化が最重要課題。招待国として出場を打診されている来年の南米選手権(ブラジル)にも五輪代表の派遣が検討されている。森保監督がA代表を兼ねることになれば、東京五輪に出場した選手たちが中心となって、22年カタールW杯に臨むことが可能になる。

 この日、田嶋会長は西野監督の任期をロシアW杯までと明言。好成績を残した場合についても「タラレバで話すことではないので。今はそこ(ロシアW杯)に集中してもらうということですね」と言葉を濁した。“トルシエ式”の採用が、日本サッカー復活のカギになるかもしれない。

 ◆森保 一(もりやす・はじめ)1968年8月23日、長崎市出身。49歳。長崎日大高から87年にマツダ(現広島)入団。92年に日本代表初選出。国際Aマッチ35試合1得点。京都、広島、仙台を経て2003年シーズンをもって引退。04年に広島の育成コーチに就任し、05年からU―20日本代表コーチを兼務。広島、新潟ヘッドコーチを経て12年に広島監督就任。12、13、15年にJ1優勝。17年7月に退任し、同年10月から東京五輪世代のU―21日本代表監督。

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