【大竹七未チェック】岩渕は一段階、上のレベルに成長した

◆サッカー女子　フランスＷ杯アジア予選兼アジア杯　▽準決勝　日本３―１中国（１７日・ヨルダン）

　【アンマン（ヨルダン）１７日＝小又風花】ＦＩＦＡランク１１位のなでしこジャパンは、準決勝で同１７位・中国を３―１で下し、決勝進出を決めた。２０１１年ドイツＷ杯優勝メンバーＦＷ岩渕真奈（２５）＝ＩＮＡＣ神戸＝の鋭い左足シュートで先制。途中出場のＦＷ横山久美（２４）＝フランクフルト＝が追加点を奪うなど大会連覇に王手をかけた。２０日（日本時間２１日）の決勝は、１次リーグ（Ｌ）第３戦で引き分けた同６位・オーストラリアと対決する。

　岩渕の今大会での成長ぶりには目を見張るものがある。１次Ｌ初戦から４試合全てフル出場。使い続けてもらったことで、エースとしての自覚や責任感がより強くなった。プレーからも、チームのために結果を残したいという思いが伝わってくる。

　体重を落としたことで、体のキレがものすごく良くなった。緩急の使い方が上手で、一瞬のスピードを生かしているため動きに無駄がなく、攻守において運動量が最後まで落ちない。試合ごとに調子の波もなく、苦しい時に個の力で局面を打開している。一段階、上のレベルに成長した。

　オーストラリアの守備陣は目の前のボールには強いが、揺さぶりには弱い。俊敏性や技術では日本の方が上。相手の裏を狙ったり、ダイレクトパスなど日本らしさを出せればチャンスは作れる。決定機を逃さずきっちりと決め、アジアの頂点に立って欲しい。（元女子日本代表ＦＷ）