【なでしこ】岩渕MVP、芽生えた責任感「初めて両足つった」

スポーツ報知

◆サッカー女子 フランスW杯アジア予選兼アジア杯 ▽決勝 日本1―0オーストラリア(20日・アンマン)

 【アンマン(ヨルダン)20日=小又風花】FIFAランク11位のなでしこジャパンは、決勝で同6位のオーストラリアに1―0で勝利し、5試合無敗で2連覇を果たした。大会2得点のFW岩渕真奈(25)=INAC神戸=が最優秀選手(MVP)。16年4月に就任した高倉麻子監督(50)率いる若いチームは一戦ごとに大きく成長し、復活の第一歩を刻んだ。

 岩渕の両足は、試合終了間際につっていた。勝利の瞬間をタッチラインで迎え「初めて両足つりました」と苦笑いを浮かべたが、攻守に最後まで走り抜いた証しだった。準決勝の中国戦で強烈な先制弾を決めるなど大会2得点。156センチのストライカーがMVPに選ばれた。

 18歳で11年ドイツW杯優勝メンバーになり、エースの澤穂希さんらチームの仲間から妹分としてかわいがられてきた。だが、年下の選手が増え「自分の立ち位置の自覚はある程度ある」と人懐っこく笑い、「点を取ったらチームが楽になる。とにかく勝ちたくて、みんなのためにって思いで頑張った」。若い世代を引っ張る責任が芽生えてきた。

 大会5試合全てにフル出場したのはDF熊谷主将と2人だけ。「選手である以上試合に出続けることがベスト。良かった」。右膝を始め、再三のけがに苦しんだが、今大会では新生なでしこの大黒柱として一皮むけた姿でけん引した。高倉監督も「今、チームのエースになっていこうという段階にいる」と期待を寄せた。

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