西野監督、教え子・宇佐美のトップ下起用を検討

スポーツ報知
3月27日、国際親善試合・ウクライナ戦で途中出場した宇佐美

 【デュッセルドルフ(ドイツ)6日=金川誉】日本代表の西野朗監督(63)が、ドイツ2部デュッセルドルフFW宇佐美貴史(26)のトップ下起用を検討していることを明かした。宇佐美とMF原口元気(26)が先発したデュッセルドルフ―キール戦を視察し2人と面談。検討している3―5―2のシステムのトップ下候補に、負傷が長引くMF香川真司(29)、MF本田圭佑(31)とともに加えた。

 欧州視察最終日、西野監督はG大阪時代の教え子がプレーする姿を見つめながらイメージをふくらませていた。右サイドMFで先発した宇佐美は、後半途中からトップ下へポジションチェンジ。得点には絡めなかったが、指揮官は「貴史はインサイド(トップ下)でも、と(代表)スタッフと話をしている」と明かした。

 G大阪の監督時代、宇佐美がトップデビューした2009年から2年半にわたって指導。「彼の評価が高いところはシュート力、キック、リスタート(FK、CKの精度)。そういうことを考えれば、もっと前線に近いところ(中央)の方がいいのかな」。能力を生かすため、ハリルホジッチ前監督体制での左サイドより中央に適性を見いだしているもようだ。

 西野監督は3―5―2システムの導入を検討しており、攻撃のタクトはトップ下が握る。代表候補では香川と本田が得意とするが、香川は足首の負傷が長引き、約3か月もピッチに立っていない。香川については「僕が行った日にMRI(磁気共鳴画像)を撮っている状況で、どうかっていうところも…。代表への気持ちはすごく強いが、しっかり(状態を)見ないと。選手生命というか、その後にもかかわる」と状態を懸念。ドイツ2部でピッチに立ち続ける宇佐美は、香川や本田との比較検討候補になるとみられる。

 4月27日に日本を出発した欧州視察では、4か国を回って11選手と面談した。「(現在負傷中でも)本大会までにトップパフォーマンスが戻ってくればと思う選手もいるし、メンタル的に必要なタイプ、チームの中で制限されてもやれる選手、アクセントになれる選手もいる」と語り、帰国後のスタッフ会議でメンバーを選考していく。14日にはW杯の予備登録メンバー(35人)をFIFAに提出。今後の動きに注目が集まる。

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