【神戸】ポドルスキ行方不明…ドイツへ帰国2週間連絡なし 天皇杯準決勝&決勝欠場へ

スポーツ報知
入団会見でポドルスキ(右)にユニホームを手渡す三木谷会長

 大物助っ人が行方不明? 神戸の元ドイツ代表FWルーカス・ポドルスキ(32)が、天皇杯準決勝のC大阪戦(23日・ヤンマー)と同決勝(来年1月1日・埼玉)を欠場することが19日、決定的となった。けがの診断と治療のため、2日のリーグ清水戦(神戸ユ)後にドイツへ一時帰国したが、この日までに再来日せず、連絡も取れていないことが分かった。

 C大阪との“関西ダービー”を4日後に控えても、神戸市内の練習場にポドルスキの姿はなかった。けがの具合や再来日する時期などの連絡がなく、吉田孝行監督代行(40)は「けがが長引くみたい」と困惑を隠せなかった。天皇杯の残り2試合は元ドイツ代表抜きで戦う覚悟を示した。

 ポドルスキは清水戦で股関節付近を痛めたもようで、後半17分に途中交代した。3~6日までのオフ中に都内で検査を受け、チームの許可を得て、ドイツに帰国した。清水戦から2週間以上たっても音沙汰はなく、帰国したことを知らなかった選手もいたという。初タイトル獲得に向けて、チームが一丸とならなければならない状況でスーパースターが水を差した。

 2014年ブラジルW杯優勝メンバーは、14年にC大阪入りした元ウルグアイ代表FWフォルランと並ぶ、Jリーグ史上最高の推定年俸6億円、約3億1200万円の移籍金で7月に加入した。大宮とのデビュー戦で2得点を挙げたが、公式戦18試合で5ゴールに終わった。大金に見合う結果は残せていない。

 吉田監督代行は退団の可能性について「それはない」と笑って否定した。一方で、別の関係者は「サッカー観の違いが出てきている。このまま戻って来ないかもしれない」と、大物助っ人にありがちな最悪のケースを恐れた。契約を2年残しているポドルスキは来季、神戸のユニホームを着ているのだろうか。

 ◆ポドルスキのこれまで

 ▼3月2日 神戸がトルコ1部ガラタサライから完全移籍で加入すると発表。

 ▼7月6日 関西国際空港に来日し、小型チャーター機で神戸空港に移動するVIP待遇。50社、120人の報道陣を含む約1000人が集まった歓迎セレモニーでは30分かけてサインに応じる“神対応”。

 ▼7月29日 大宮戦でJリーグデビュー。後半4分に左足で約25メートルのミドルシュートを決めると、同17分にヘディングで2点目を挙げ、3―1の勝利に導いた。

 ▼8月20日 4試合連続無得点に終わった横浜M戦の後は2試合続けて取材エリアを通らず、関係者が行方を捜す“失踪”騒ぎを起こした。

 ▼10月25日 天皇杯準々決勝の鹿島戦は1―1で突入したPK戦を5―4で制した。120分間フル出場し、17大会ぶりの4強入りに貢献。

 ◆Jリーグの主なお騒がせ助っ人

 ▼カフー 03年1月に横浜Mがブラジル代表DFと7月からの移籍で合意に達したと発表したが、6月に契約を解除して急転、ACミランに移籍。カフー側が迷惑料を含む違約金約7000万円を支払った。

 ▼エジムンド 03年に東京Vから浦和に移籍した元ブラジル代表FWは、規律を重視するオフト監督のチームづくりに適応できないという理由で、1試合も出場しないまま帰国。

 ▼イルハン 02年日韓W杯で活躍したトルコ代表FWは04年に神戸入団。4月に右膝を手術し、6月に無断帰国。3試合だけの出場で8月に退団した。

 ▼アルセウ 08年に札幌に加わったブラジル人MFは守備重視の戦術に対するサッカー観の違いを理由にわずか7日目の超スピード退団。

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