【高校サッカー】山梨学院・加藤主将 伝説武将に続く 「日本に名を残せるように」

スポーツ報知
「風林火山」と書かれた旗を手にする山梨学院の加藤

 第96回全国高校サッカー選手権大会が30日、開幕した。2年連続6度目の出場となる山梨学院は、初戦となる31日の米子北(鳥取)戦(ニッパツ三ツ沢球技場、午後0時5分開始)に備え、神奈川県内で最終調整。開会式では、「風林火山」と書かれた旗を振りながら行進したイレブンが、いよいよ全国の舞台に挑む。

 米子北戦に向けた最後の練習を終えると、エースFW加藤拓己主将(3年)は「キレキレですね」と笑顔をのぞかせた。前回大会は左くるぶしの骨折で欠場しただけに「いよいよという感じ」と語気を強めた。

 すでに臨戦態勢だ。30日の練習前に東京・駒沢陸上競技場で行われた開会式では、新たな試みとして「風林火山」と書かれた旗をそれぞれが持って行進した。甲斐の武将・武田信玄の軍旗にちなんだもので、スタッフたちが「山梨県代表として戦いにいくなら、これしかない」と急きょ26日に甲府市内の専門店に発注し、29日に30本が届いた。

 29日の練習後、加藤はイレブンに「武田信玄と同じように、日本に名を残せるようにしよう。武田信玄は名武将。俺たちも優勝して名門校になろう」と呼びかけ、気合を入れ直した。

 大事な初戦を控え、安部一雄監督(55)は「悪くない。あとはどれだけ気持ちを持続できるか」とチームの状態を説明。MF天野菖梧(3年)も「負ける気はしない」とこれまで積み上げてきたものに自信を見せた。

 加藤は「相手は守備が強いが、自分が(得意の)ヘディングで決められれば。自分自身、複数得点したい。1点で終わりたくない」と勝利に導くゴールを宣言した。2009年度大会以来の日本一へ。もうすぐ戦が始まる。(古川 浩司)

 ◆「風林火山」とは 戦国武将・武田信玄が軍旗に記した句の通称。戦いにおける心構えを述べたもの。元々は中国・春秋戦国時代の孫子の兵法に書かれていた言葉「疾(はや)きこと風の如く、徐(しず)かなること林の如く、侵掠(しんりゃく)すること火の如く、動かざること山の如し」

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