【高校サッカー】青森山田・中村駿太、不発で散る…J2山形内定

スポーツ報知
ラストプレーでシュートを放つ青森山田・中村(右)

◆第96回全国高校サッカー選手権大会 ▽3回戦 長崎総科大附1―0青森山田(3日・フクダ電子アリーナ)

 3回戦が行われ、青森山田(青森)が長崎総科大付に0―1で敗れた。J2山形内定のFW中村駿太(3年)、J1神戸内定のMF郷家友太(3年)と2人のエースが不発に終わった。後半ラストプレーで中村がシュートを放つもゴールならず、連覇の夢はついえた。

 ラストプレー。ロスタイムの後半43分、中村はゴール前に抜け出し、左足を振り抜いた。ボールはゴールポストの右に外れた。ピッチに崩れ落ち、「自分がここで決めていたら…」と頭を抱えて天を仰いだ。直後に試合終了のホイッスルが鳴り響き、「選手権の舞台に立ち、青森山田で優勝したい」と昨年3月に柏U―18から転校してきた中村の最初で最後の選手権の幕は閉じた。

 両チームのエースのシュートが明暗を分けた。前半25分、長崎総科大付でJ1・C大阪に内定している安藤瑞季(3年)が2人のDFをかわしてこの日1本目のシュートで先制点をあげた。一方、青森山田は前後半で15本のシュートを放つも無得点。中村の4本、郷家の2本もネットを揺らすことはできなかった。「決定力と精度が足りなかった。彼(安藤)に前を向かせてしまった。あの1本はやっぱり悔しい」と黒田剛監督(47)は肩を落とした。

 連覇を目指して臨んだが、道半ばで挑戦は終わった。中村は「いきなり来た僕を受け入れてくれた仲間たち、支えてくれた人たちのために勝利、優勝、良い思いをさせたかった」と目を赤くした。「もっともっとチームを勝利に導けるような選手になりたい」悔しさをバネに次はJリーグの舞台でゴールを狙う。(小林 泰斗)

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