【鹿島】内田、19冠名門に欧州経験を還元 アントラーズを常勝「バイエルンに」

スポーツ報知
サポーターが掲げるゲートフラッグの前を、小笠原(右)ら鹿島イレブンと並んでランニングする内田(カメラ・佐々木 清勝)

 無冠に終わった昨季の雪辱に燃える鹿島が9日、茨城・鹿嶋市内のクラブハウスで始動した。ドイツ2部ウニオン・ベルリンから約7年半ぶりに古巣へ復帰した元日本代表DF内田篤人(29)は全メニューを消化。欧州での経験をチームに還元し「常勝・鹿島」の復活に貢献することを誓った。

 7年半ぶりに、内田が鹿島へ帰ってきた。「ずっと帰ってきたかったチーム。このグラウンドで、アントラーズの一員として練習できることはうれしい。懐かしくていい感じです」。スッキリとした笑顔で、喜びの言葉を並べた。

 初日の練習ではキャプテンのMF小笠原満男(38)、1学年違いの盟友・MF遠藤康(29)と談笑しながらピッチに姿を見せ、ランニング中心のメニューを淡々とこなした。ボールを使ったトレーニングは少なかったが「練習もずっとやっている。膝は全然問題ない」という言葉通り、患部を気にする様子は一切なし。小笠原は「代表でも欧州でもあれだけの経験をしている選手はなかなかいない。頼もしい人が帰ってきました」と歓迎した。

 鹿島は昨季、残り7試合で勝ち点8差のリードを守れず、川崎に大逆転で優勝をさらわれた。ルヴァン杯、天皇杯も振るわず3季ぶりの無冠。古巣が苦しむ姿をドイツから見ていた内田は「自分も悔しかった。これまでは『アントラーズ』という名前でタイトルを取れていたこともあったかもしれない。本当にタイトルを取ることは難しい」と話した。

 シャルケでは10―11年季に欧州CLで日本人初の4強入りしたものの、ドイツで獲得したタイトルは2010~11年シーズンのドイツ杯だけ。鹿島では不動の右サイドバックとして07~09年の3連覇に貢献したが、ドイツでは優勝の難しさを知った。「伝統もあるけど、もう1回見つめ直して。ドイツはバイエルンだったり(実力が)抜けているチームがあった。それが鹿島にならないといけない」。J最多19冠を誇る常勝・鹿島復活へ、欧州7年半の全経験を注ぐ。(岡島 智哉)

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