【仙台】異例の“主将3人体制”三者三様の個性に期待

スポーツ報知
今季の主将に決まった(左から)奥埜、大岩、富田

 J1ベガルタ仙台は今季、異例の「主将3人体制」を敷く。沖縄キャンプ5日目の19日、新キャプテンが発表され、昨季も主将を務めたMF富田晋伍(31)に加え、DF大岩一貴(28)、MF奥埜博亮(28)も就任することになった。渡辺晋監督(44)は「3人足して1人ではなく、1人1人がキャプテン」と三者三様の個性に期待感を示した。

 3人のリーダーがそれぞれ決意を抱き、2018年に臨む。初めて正式にキャプテンに任命された大岩は瞳に静かな闘志をやどらせていた。「責任感を持ってやらなきゃと思う。覚悟ができた」。昨季は、負傷離脱した富田に代わり、秋からキャプテンマークをつけてきた。「去年は副キャプテンとして何もできなかった。試合の時は手探り状態だった。今年またこういう機会をもらったので去年できなかったことを、やれることを出し切っていきたい」と言葉に力を込めた。

 4季連続主将を務める富田は、渡辺晋監督(44)からの要請を一度は断った。だが3人体制の提案に「(昨季)大岩がやっている姿が頼もしくて、代わっていいのかなと最初は断った。監督が信頼してくれる思いにぐっときた。少し気も楽になった」と先頭に立つ覚悟を決めた。

 2012年から仙台でプロのキャリアをスタートさせた奥埜も「3人で力を合わせ、全員が責任を持ってやっていけたらいい」と意気込みを示した。

 渡辺監督は「大岩は今季も仙台で覚悟を持って戦う男気を感じた。生え抜きの富田、奥埜は在籍が長い分、周りに伝えていかなければいけない部分もある。チームの芯として期待したい」と期待感を語った。3人の個性を混ぜ合わせ、仙台はさらに結束を高めていく。(小林 泰斗)

 ◆渡辺体制での仙台の主将 就任1年目の2014年はDF角田誠(34・現清水)が務め、15年からは富田が任されてきた。仙台の複数キャプテンは手倉森誠監督時代の2013年以来で、当時はFW柳沢敦(40・現鹿島コーチ)、MF梁勇基(36)、GK林卓人(35・現広島)、角田が4人で主将を務めた。

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