【札幌】内村圭宏、練習試合で韓国王者を再三脅かした

スポーツ報知
全北現代戦でシュートを放つ札幌・内村

 J1北海道コンサドーレ札幌FW内村圭宏(33)が、新境地を開拓し、復活を遂げる。23日、キャンプ地の沖縄・金武町で練習試合を2戦行い、J2千葉に0―4で敗れ、全北現代(韓国)には0―0で引き分けた。全北現代戦では、19日の長崎戦でシャドーの位置を務めた内村が1トップに入り、相手ゴールを再三脅かした。新たな位置から13年ぶり無得点に終わった昨季の雪辱を晴らす。

 昨季の韓国王者相手に、最前線で内村が躍動した。後半9分、菅の左クロスにゴール前へ飛び込んだが、シュートはわずかに左。同15分には三好の中央からのスルーパスに反応するも、相手GKに阻まれた。無得点を「決めたかった」と悔しがったが、見せ場十分の90分に「やっていて面白い。今のうちに信頼をつかめるようにアピールしたい」と定位置取りを誓った。

 190センチのジェイや187センチの都倉ら長身FWがいる中、1トップに174センチの内村を置くのはミハイロ・ペトロヴィッチ監督(60)の流儀の1つでもある。広島時代に170センチの佐藤寿人、浦和では175センチの興梠慎三らを起用し、「1トップ=長身」の概念を覆してきた。キープ力があり、飛び出すタイミングも巧みな内村の起用は、指揮官にとっては必然の策ともいえる。

 内村もすべき事は分かっている。「パンチ力では勝てない。自分はシンプルに周りを使い、前に出るタイミングで勝負したい」とライバルたちとは違う色で勝負する。昨季は13年ぶりの無得点に終わり、「ちょっとの活躍じゃ、はき出せない」ほどの悔しさを味わった。“新天地”で、うっぷんを晴らしてみせる。(砂田 秀人)

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