【清水】テセ、クリスランとのFW争いに危機感

スポーツ報知
3本目13分、ヘディングでこの日2点目を放り込む鄭大世(中)

◆練習試合 清水5―1東海学生選抜=45分×3=(27日・三保)

 J1清水エスパルスは27日、三保で東海学生選抜と今季初の対外試合(45分×3本)を行い、合計5―1で快勝した。2本目途中から出場したFW鄭大世(33)がPKを含む3得点。FWクリスラン(25)の加入で危機感を抱いていたというエースが意地を見せ、幸先のいいスタートを切った。チームは28日の必勝祈願を挟み、30日から鹿児島でキャンプインする。

 本能が体を動かした。3本目の45分、MF楠神が左サイドからシュート。テセはDFに倒されながらも頭で軌道を変え、ネットを揺らした。「インパクトを残したかった」。初陣でいきなりハット。大学生相手とはいえ、1000人のファンの前でさすがの存在感を見せた。

 2本目の20分、クリスランに代わってピッチへ。22分にPKを冷静に決め、3本目の13分には村田の右クロスに反応。打点の高いヘディングで放り込んだ。「和哉はいつも見てくれている。ずっとやっている選手とはやりやすいし、(連係を)大事にしたい」とうなずいた。

 昨季はチームで唯一の2桁(10点)をマーク。だが、胸にあるのは危機感だ。「監督が変われば流れも変わる。クリスランの方が上だと思ってる」。オフ中は韓国でジムワークに励んでいたが、始動後の練習では本調子と言えず、内心焦りを感じていたという。「今日で少し吹っ切れたかな」。ヤン・ヨンソン監督(57)は「ゲームに取り組む姿勢が良く、ハードワークしてくれた。ボックスの中で危険になれる」とエースに賛辞を送った。

 チームは細かくパスをつなぎ、相手を翻弄。指揮官が「ホール前の崩し、コンビネーションがうまくできた」と話すように手応えを感じる内容となった。30日からの鹿児島キャンプではJクラブと3試合を予定。「FWにとってゴールに勝る武器はない」とテセ。熾烈な前線争い。まずは一歩前に出た。(武藤 瑞基)

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