【金沢】3季ぶり復帰の元主将&エース・清原翔平「どれだけできるか挑戦」

スポーツ報知
キャンプでトレーニングする金沢・清原((C)zweigen kanazawa)

 J2ツエーゲン金沢は、2月25日の開幕戦となるアウェー・愛媛戦(14時、ニンスタ)に向け、宮崎・都城市での1次キャンプで強化に励んでいる。スポーツ報知では、今季のチームスローガン「SHINKA」(深化、進化など)の鍵を握る新加入選手を紹介する。初回は、3季ぶりの金沢復帰となったMF清原翔平(30)。チームを離れていた2年間で満足のいく結果を残せなかった悔しさを晴らすべく、古巣で再出発する決意を語った。(聞き手・古川浩司)

 2015年以来の金沢復帰となる清原だが、既にチームには溶け込んでいる。

 「知っている選手もいるので、前とそんなに変わらない感じですね」

 今季初実戦となった25日のJ1鹿島との練習試合ででは、チームの今季“1号”を決めた。元主将&エースに対し、周囲の期待は高い。ただ、レギュラーの確約はない。それらを十分理解しての移籍だ。

 「漠然とですが、それなりのプレッシャーも感じる。ただ、やることは変わらない。サッカー選手である限り、試合に出て、活躍して、自分の評価を上げての繰り返しだと思うので、そこはブレない」

 C大阪では、16年のJ1昇格プレーオフで得点も決め、昇格の立役者となった。しかし、昨季はJ1で出場機会が少なく、7月にJ2徳島に期限付き移籍するも、定位置はつかめず。満足のいく2年間ではなかった。

 「正直、J1では出場時間も少なかったし、何かできたということはなかった。(特に)去年は悔しかった。試合数、時間、内容もかみ合わなかった。サッカー人生でも、自分の持ち味をあまり出せなかった年だった」

 だからこそ出直す。昨季16点のFW佐藤洸一に自身が持っていたチームのシーズンJ2最多得点(13点)を更新されたが、今季の目標はあえて数字化しない。

 「(チーム最多得点は)意識はするが、それが全てではない。心の中で、慢心というか、Jの舞台での慣れとかが出ているのかなという気もする。そこで一回リセットしようと。過去とかも考えないで、白紙にして一からやり直したい。もう一回、自分がどれだけできるのかというのに挑戦する年にしたい」

 今オフの入れ替えで、金沢のJFL時代を知る選手は清原のみとなった。

 「若い選手が多い。その中で、自分がJFLからやってきたところと、J1昇格を経験しているところを言葉と態度などで伝えて、そういう(J1のような)クラブに近づけていきたい」

 16年から金沢はクラブハウスを使用。前回在籍時より練習環境も向上した。

 「クラブハウスはいいですね。何でもあるし、みんなとご飯も食べられる。トレーニングルームも広い。ロッカーは(昨季まで在籍した現・FC今治の太田)康介くんのところです」

 昨年10月には第1子となる長男が誕生。守るべきものも増え、まだまだサッカー選手として戦っていかなくてはいけない。

 「今の目標は35歳まで現役をやること。35歳までやったら、子どもにもちょっとは覚えていてもらえるかなと思うので…」

 再び背負うツエーゲンの「7番」とともに、輝きを放ち、チームを勝利に導く。

 ◆清原 翔平(きよはら・しょうへい)1987年6月25日、北海道・帯広市生まれ。30歳。帯広北高―札幌大。JFL・SAGAWA SHIGAを経て、2013年に金沢入団。16年、当時J2のC大阪に完全移籍。昨年7月にJ2徳島へ期限付き移籍。今季、金沢完全移籍で復帰。J1通算3試合無得点、J2通算76試合16得点。J3通算38試合10得点。168センチ、62キロ。左利き。血液型O。既婚。

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