【清水】2戦連続不発 長崎と引き分け

スポーツ報知
相手DFを振り切り、右足でシュートする北川(手前左)

◇練習試合(5日、ふれあいスポーツランド)=45分×3本

 J1清水エスパルスは5日、鹿児島ふれあいスポーツランドで今季からJ1に昇格する長崎と練習試合(45分×3本)を行い、合計1―1で引き分けた。主力が出場した2本目まででは0―1に終わり、2日のJ3鹿児島戦に続き2試合連続無得点と攻撃に不安を残した。若手主体の3本目は43分にFW金子翔太(22)がPKを決め同点とした。キャンプの実戦は8日のJ2岐阜戦だけとなった。

 またも不完全燃焼に終わった。主力で臨んだ1、2本目でゴールを割れず、昇格組相手に苦戦。0―1だった前回の鹿児島戦を「50点」と評したヤン・ヨンソン監督(57)は「リズム感が出てきたが、攻撃は求める所に届いていない。60点」と、今回も厳しく採点した。

 ボールは回り出したが、連係は未成熟だ。FW鄭大世は「形がないし、意図もない。“流れはいいけど無得点”ではないから、正直焦り始めてる」と心情を吐露。エースは1本目の29分、絶妙なタイミングで右クロスを頭で捉えるも、味方に当たってゴールキックとなってしまう不運もあった。

 局面を打開する縦パスや相手の裏をかくプレーは見られず、「想像力が欠けている」とテセ。左MFに入った石毛も「相手が何を狙っているか全員で考えないと攻撃にならない。シャトルラン状態で守備しかできていない」と首をひねった。

 2本目の19分にはCKの流れからのクロスで失点。指揮官は「早い段階でピンチの芽を摘むのが大事」と締まらない守備にも渋い表情を浮かべた。

 25日の開幕(対鹿島、アイスタ)まで、実戦は8日の岐阜戦と17日の甲府戦を残すだけ。決して楽観視できる状況ではない。ヨンソン監督は「判断、攻撃のスピードを上げて速攻につなげていきたい」と今後の強化ポイントを挙げ、「進歩していける」と前を向いた。モヤモヤを残したまま、船出を迎えるわけにはいかない。(武藤 瑞基)

サッカー

×